


少年野球 ユニフォームの汚れから母がわかるもの

少年野球 レギュラー取れないんですという親の声

先日80歳を過ぎた母の所に行ってきました。
私の母は野球は好きでしたが・・
あまり人前に出るのが好きなタイプではないので・・
私の野球にもほとんど来ることはありませんでした。
『講演会でどんな話をするんだい』
そう母が聞いてきたので・・
『本当の応援とは何かとか色々話すよ・・』
そう答えると・・
『本当の応援か・・』
お茶を飲みながらポツリと答えました。
何か言いたそうな母に・・
『おふくろにとって我が子の応援ってなんだった?』
そう聞いてみました。
『応援ねえ・・
あんたが野球を一生懸命野球をやっている時はみんな応援してくれたでしょ。
監督さんも仲間も・・。
だからね・・
あんたが一生懸命野球やってるいる時は親の応援なんて別にいらないんだよ。
たくさんの人に応援してもらっているんだから。』
そう母は話し始めました。
『ただね・・
あんたが野球を一生懸命やっていない時があっただろ。
レギュラーを取られて腐っていた時・・
あんだけやっていた素振りもやらない・・
一生懸命野球やってないなってすぐわかったよ』
そうなんですね・・
僕は一時野球に対して腐っていた時期があります。
母はお茶をすすりながら続けてこう話しだしました。
『子供が一生懸命やっていない時こそ親の出番なんだよ。
子供が一生懸命やっていない時に応援するのが親なんだよ。
【あなたが一生懸命やらないなら私は応援できないよ】
っていう親がいるでしょ。
あれは違う。
全くの逆。
子供が一生懸命やっていない時に応援できるのは親しかいないでしょ。
【あなたが一生懸命やらないなら私は応援できない】
なんて言うのは親のエゴだよ。
本当の応援じゃない』
我が子が一生懸命やっている時も親はもちろん応援している。
だけど・・
我が子が一生懸命やっていない時こそ応援するのが親。
そして・・
その時にどう応援するのかが大切です。
私の母は・・
私に何かあるといつもお弁当に私の大好きなコロッケを入れてくれていました。
そのコロッケが私にたくさんの力をくれました。
そして・・
一生懸命の大切さを私に教えてくれた気がします。
『応援ねえ・・』
そう言って母は窓の外の遠くを見つめていました。
もう食べれないでしょうが…
母のコロッケの味は私の心の中に残っています。
~年中夢球 photo RIE. S~