


少年野球 親の視点になってはいけない指導者の眼

少年野球 守備練習でなぜ前に出なければいけないのか

野球人口が減少しているというニュースを、時々、耳にする事があります。
指導者の問題・・
親の当番などの負担・・
プロ野球がテレビでやっていない・・
様々な問題が取り上げらています。
そして、
『子供が野球をする場所がない』
ことも理由の一つです。
我々が幼少のころは学校から帰って来ると・・
カバンを玄関に投げて・・
プラスチックバットとゴムボールで空き地や公園で野球をしていた毎日でした。
今はどうでしょう・・
公園や空き地でプラスチックバットとボールを持っている子供を見かけることはありません。
そもそも『空き地』じたいも見かけないかもしれませんね。
ドラえもんに出てくるようなドラム缶と野球ができるスペースの空き地は横浜で見かけることはありません。
公園で何故子供たちは野球をしなくなったのでしょうか?
しなくなったのではなく・・
『出来なくなった』というほうが正解ですね。
公園の看板には
『バットを振る事を禁止します』
『ボール投げを禁止します』
このような規則が書かれています。
空き地もない・・
公園でも野球ができない・・
彼等はパワプロなどの
『ゲームの中での野球』しか出来なくなり・・
公園で『ゲームの野球』をするといういささか奇妙な光景を我々は目にするわけです。
我々が子供のころに公園で遊びながら野球をして色々な事を覚えていた事を
彼等は今ゲームというバーチャルの中から学んでいるのが現実です。
先日・・
ある学童野球の監督さんから『練習を見てほしい』というご依頼を受けました。
練習終了後に指導者の方と保護者の方と食事に行った時に監督さんが
『平日もバットベースでいいから子供たちに野球をやらせたんですけど・・今はそういう場所もなくて・・』
そうおっしゃいました。
正に書いてある事のことでした。
『監督さん・・小学校のグラウンドは土日使わせていただいているんですよね?』
と聞くと
『はい・・それが何か?』
と監督さん。
『校長先生に平日に校庭を貸してもらえるようお願いしたらいかがですか?』
そうご提案させていただきました。
数日後・・
『月に2回ほどですが校庭の使用許可が出ました!ボールはゴムボールだけ。保護者が一人立ち合うことが条件ですが・・保護者の方も、皆、喜んで賛成してくれました』
こうお電話をいただきました。
保護者の方の負担は増えてしまいましたが・・
皆さん快く承認してくださったのが何よりでした。
その監督さんと先日、食事をさせていただきました。
『子供たちがバットベースをしている姿を見ると昔を思い出します。皆、楽しそうにボールを投げ、バットを振っている姿を見ると本当に嬉しいですよ。いい意見をありがとうございました』
そうおっしゃった監督さんは続けてこうお話してくれました。
『そうそう本間さん。このグラウンド開放日は『野球日』と言われるようになってチーム以外の子もたくさん来てくれるようになったんですよ。そうしたら、野球をやりたいって言ってくれた子が出てきてくれて部員がどんどん増えているんです』
『昔のように子供たちに野球を楽しんでもらいたい』
その監督さんの想いが『部員が増える』ことに繋がったのでしょう。
子供たちに野球をしてあげられる環境を地域の大人たちが整えてあげることも今の子供には必要なのかもしれません。
~年中夢球 photo buchiko~