私は普段子供に勉強を教える仕事をしています。
特に中学生の女の子に多いのですが・・
テキストに大事な所をアンダーラインで綺麗に線を引く子っていますよね。
『先生!見て!』
と言われて見ると・・
色とりどりのペンを使っていて確かに綺麗です。
『で・・覚えたの?』
と聞くと
あっ・・
みたいな顔をする子が時々います。
テキストに線を引いていることはいい事なのですが・・
本来の『目的』からずれてしまっているわけです。
当たり前の事ですが・・
この子の『目的』はテキストに書いてある重要な所に線を引くことではなく
テキストに書いてある重要な所を覚えなければいけないことなのです。
同じ線を引くとしても・・
奈良時代の人物や出来事は緑のペン。
平安時代の人物や出来事はピンクのペン。
鎌倉時代の人物や出来事は水色のペン。
こんな風に色を分けることで『視覚』で出来事や人物が
何時時代なのかがわかるように工夫する勉強方法もあります。
しかし線を引くだけで終わってしまったら・・
これは僕からすると「勉強」とは言わず「作業」です。
頭を使わずにただ単にテキストに線を引いただけの「作業」と言えます。
これは野球においても同じ事が言えます。
平日の素振り。
素振りの目的は何でしょう?
バットスピードを速める。
苦手なコースを意識して振るなどなどあると思いますが・・
回数をこなすことだけでやっていたとしたら・・
これは「練習」ではなく「作業」です。
意識を持った「素振り練習」で日々の蓄えで大きな力を発揮するでしょう。
回数をこなすだけの「素振り作業」で日々の蓄えにはなりません。
当然のことながら親の言われてイヤイヤやっている素振りも
『練習』ではなく『作業』になってしまっているでしょう。
では『練習』と『トレーニング』は何が違うのでしょうか?
この二つは同じように考えられがちですが 『練習』と『トレーニング』とは異なるものです。
トレーニングとは
筋力を高める・・
パワーを高める・・
スタミナを高めるという体力的なものを向上させるものです。
練習とは
守備を上手くする・・
バッテイングの技術向上やテクニックなどの技術向上・・
いわゆる『スキルアップ』を目的としています。
その技術を最大限に活かすために『トレーニング』があるのです。
技術を持ったピッチャーが素晴らしいピッチングを持続するためには
スタミナが必要です。
練習ももちろん大切ですがトレーニングも大切なのはその理由からです。
最高のパフォーマンスを試合に出すためには「練習」と「トレーニング」の両方が兼ね備わってこそです。
そして、その「練習」と「トレーニング」が「作業」にならないようにしっかりとした「目的意識」が必要なのは言うまでもありません。
~年中夢球 photo buchiko~