少年野球~高校野球 野球少年の親と指導者のブログ

少年野球 バッティングの開きを指導する5つのステップ

バッティング練習の時…

「開くな!」

よく指導者の方が子供にこう声を掛けるシーンを見かけます。

ここで終わってしまえば「指導者」ではなく「指摘者」になってしまいます。

その記事はこちらから↓

少年野球~「指摘者」でなく「指導者」でいたい~

「指導」とはどういうものなのでしょうか?

「開くな」で終わってしまえば、それは指摘をしているだけであり、見ている人であれば皆わかることでしょう。

開かないためにこうして…ああして…

と指導を始めるわけですがその前にまず選手に伝えなければならないことがあります。

①何故バッティングで開いてはいけないのか?

中学生や高校生であれば「何故開いてはいけないのか」を理解しているでしょうが小学生はどうでしょうか?

中にはそれをわかっておらず「ただ開いてはいけない」という認識だけの選手もいるかもしれません。

まずは「何故開いてはいけないのか」を子供たちが知っているかどうかを確認することが先決です。

・開きが早ければ外角球が遠くに見える

・変化球に対応しずらい

・力がバットに伝わらない

など子供たちに考え意見を言ってもらい確認をすることから始めて行きます。

②どこが開いているのか?

「開くな!」

「開きが早い!」

と言われている子供たちは『どこ』が開いているかわかっているでしょうか?

・足

・上体

どちらが開いているのでしょうか?

それとも足と上体が連動して両方とも開いているのでしょうか?

『開くな』だけでは抽象的すぎます。

③どこから開いてはいけないのか?

『開くな!』

と言われる一方で

『腰を回せ!』

とも言われます。

腰が回れば上体も連動して回ってしまいます。

バッティング理論は色々あり各チームでも違うでしょうが

『インパクトまでは体の開きを抑える』

と私は子供に伝えています。

言い方を変えるのならば

『インパクトまではピッチャーに胸を見せるな』

ということになります。

『体を開くなと言われた』からただの手打ちになっている選手。

その反対に『回転で打て』と言われたから体を開いて打っている選手。

子供の頭の中は『?』になっているかもしれません。

④そもそも子供は開いていることに気が付いているのでしょうか?

子供に『早く開いてはいけない理由』を理解してもらい

『どこが開いているのか』を話し

『どこまで開きを抑えるのか』を確認しました。

しかし…

その前に…

子供は開いている『認識』が自分自身にあるのでしょうか?

こういう時のために連続写真を撮ったり動画を撮影して実際に自分の目で見て確認してもらうことは有効です。

⑤開きを指導する

腰を回そうと言う意識が強すぎて開きが早くなってしまう子。

ステップした前膝が外に割れしまい体が開いてしまう子。

軸足の回転がインパクトの前に回りはじめて開きが早くなってしまう子。

トップがしっかりと作れずステップと同時に手が前に来てしまい開く子もいます。

こちらのアドバイスですぐ修正が出来る選手もいればなかなか修正出来ない選手もいます。

また同じ言葉でもA選手には通じたけれどもB選手には通じなかったということもあります。

言葉の引き出しも指導の引き出しもたくさんあるに越したことはありません。

言葉で上手く伝わらない場合は「体感」させることも一つの方法です。

トップが上手く作れることがイメージ出来ない選手に体感してもらったのがこの写真です。

軸足が早く回ってしまう選手にはティーの時に地面に穴を掘って軸足を埋めてまずは軸足を回さない感覚をわかってもらおうとしたこともありました。

これらのことをしたからと言って「修正」出来ないかもしれませんが一人でも何かをつかむ『きっかけ』になってくれたらそれはそれでよしなのだと考えています。

コーチングとは・・

①何故それをしてはいけないのか

②具体的にどこがどうなっているのか

③自分自身でその認識があるのか

④ビデオや写真で現状を見せる

⑤言葉や体感で指導する

今回は『開き』についてお話しさせていただきましたが守りの時の

『腰を落とせ』

『前に出ろ』

なども同じことが言えると思います。

子供に考えさせ・・

現状の姿を把握させ・・

初めて『指導』が始まるのではないでしょうか。

~年中夢球~

この記事を書いた人
野球少年を持つ親御さんと指導者の皆様へ元気を送り続ける[年中夢球]です。 神奈川野球雑誌『ОNEDREAM』に連載中。

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