少年野球~高校野球 野球少年の親と指導者のブログ

少年野球~ホームランだけが野球の楽しさじゃない~

先日・・ある高校さんの練習を見学させていただきました。

その高校さんのキャプテンが教え子だったので楽しみに足を運びました。

野球の奥深さ・・バント

元気そうでリトルの頃と変わらない笑顔で挨拶をしてくれました。

お父様もいらっしゃっていて懐かしい話に花が咲きました。

『今のアイツがあるのはリトルの頃に徹底的に練習してもらったバントがあるからなんです。今でもアイツの武器でバントには絶対的な自信を持っていますよ』

そうおっしゃってくださいました。

小学生のうちは、バントなんかいらないホームランを狙って野球を楽しむのだという考えがある一方で、バントを使い一点をとることの野球の奥深さを知るべきだという考えもあります。

チームの方針ですから、どちらがいいとか悪いではないと思います。

彼はバントに関して自分自身でもとても研究してきた子でした。

その記事に関してはこちらから↓

少年野球にバントは必要なのか~犠牲バントと貢献バント~

ホームランを打ちたいと思っている子にホームランを打たせる指導も必要でしょう。

ですがホームラン以外にも野球の楽しさ・奥深さがたくさんあることも彼らに教えることも指導の一つだと思っています。

野球の奥深さ・・ポジショニング

守備・・

ダイビングキャッチのファインプレーは守りの見せ場です。

しかしバッターのタイプを見てポジショニングを変える。

そこに打球が飛ぶ。

これもファインプレーです。

そして、ポジショニングを変えるためにはバッターのタイプを勉強する楽しさがあります。

例えばレフトのポジショニング。

少し力のなさそうな左バッター。

でもバットに当てるのは上手そうなタイプの子・・

そんな感じの子が打席に入りました。

ウチは基本的にレフトはライン際に・・

そして定位置より前にポジショニングを変えます。

初球のファウルがライト線の大きなファウルになりました。

ここできちんと野球を勉強している子は

『あ・・このバッター力あるぞ』

と考えを修正しライン際から左中間にポジショニングを変えます。

こういうことも野球の楽しさ・奥深さです。

野球の奥深さ・・ダブルプレー

今の中学3年生の代のお話です。

この年代は抜群の守備力を持っているチームでした。

その彼等の武器が『ダブルプレー』でした。

3秒5・・

この数字何だかわかりますか?

ウチの選手が一塁に行くまでの平均の速さです。

3秒5を切ればダブルプレーを取れる。

それから、ダブルプレーの練習の時にはタイムを計ってするようになりました。

ショートの選手の二塁への送球がベルトより低い送球に・・

二塁手は捕球態勢が変わり時間を喰ってしまい3秒5を切れなかったり・・

ボールを握り変えた分時間を使ってしまったり・・

ただこの子たちの素晴らしかった点は

『わりい!俺の所で時間使いすぎた』

『今の所はトスのほうが時間短縮出来ただろう!』

『ベース前で捕球するから角度ついたんじゃねえ?今のは無理して前出るとこじゃねえよ』

こんな感じでとにかく勉強していました。

どうやったら3秒5を切れるのか・・

そんなことを考えることも野球の楽しさ・奥深さです。

お昼ご飯を食べた後に二遊間の子がトスの呼吸を合わせたり・・

一塁手の子が股関節のストレッチをしたり・・

自主的にこういうことをしていました。

ちなみに・・

試合中、相手チームが1塁に出ると・・・

彼らは・・

ニヤッとする時があるんですよね。

狙っているんです・・

3秒5を。

彼らにとっての練習の成果を見せる

『笑耐夢 ショータイム』

だったのだと思います。

野球の奥深さ・・走塁

走塁でも・・

一歩目を右足から出したほうがいいのか左足から出したほうがいいのか・・

どのくらいの体勢が力が抜けてスタートを切りやすいのか・・

スライディングもお尻を使ってスライディングすることが本当にいいのか・・

こういうことを考えることも野球の楽しさ・奥深さです。

野球の奥深さ・・を教えていきたい

子供が喜ぶプレーというのはホームランやダイビングキャッチですね。

それはそれでもちろん野球の楽しさです。

ですが、子供たちがまだ見つけていない野球の楽しさ・奥深さを指導してあげること、子供に見つけてもらうことも大切なことです。

野球の奥深さを知れば野球観は広がります。

そして、それがバントの彼のようにその後の野球人生に役立ってくれているのなら指導者としてこれほど嬉しいことはありません。

~年中夢球~

この記事を書いた人
野球少年を持つ親御さんと指導者の皆様へ元気を送り続ける[年中夢球]です。 神奈川野球雑誌『ОNEDREAM』に連載中。
コメント (2)
  1. 墨谷二中 より:

    はじめまして。毎回、深い内容で楽しみに拝見しています。
    川崎の少年野球チームの4年生の息子がいます。
    6年生が卒業すると試合もできなくなるような状況ですが、卒業するまでがんばってほしいと思っています。
    更新楽しみにしています。

    1. 管理人 より:

      コメントありがとうございます。
      部員減少はどこも深刻な問題ですね。
      ですが少人数だからこそ仲間の大切さや絆が深まることもあります。
      どうぞこれからもお子さんの野球を見守ってあげてください。
      ブログのほうもよろしくお願いいたします。

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