私は監督でなくヘッドコーチという役割でチームに在籍していました。
コーチという役割は当然のことながら「子供のため」に存在しています。
当然のことながら我々コーチは「野球」を指導します。
子供のメンタルややる気を最大限に引き出すコーチングも必要です。
そしてもうひとつ大切なことがあります。
それは「監督と選手のジョイント」の役割です。
監督さんがお仕事で野球に来られないときもあるでしょう。
私は必ず夜に監督に連絡をいれて一人一人の状態や調子について報告をしました。
皆さんもされていることでしょう。
では何故この報告が必要なのでしょうか?
それは「選手のパフォーマンス」を最大限に引き出すためです。
つまり「子供のため」です。
日曜日に試合があるが、前日の土曜日に監督が仕事で来れない日があるとします。
まずは土曜日の何の練習メニューをするかを監督と確認します。
土曜の練習を見て試合のスタメンが決まります。
バッティングの調子のいい選手、日曜日の先発ピッチャーを誰にするか…
バントが練習で決まっているのは誰なのか…
そういう事実を監督に報告することによって監督もスタメンを決めやすくなり、サインも出しやすくなります。
つまり・・
選手の状態を監督に報告することが「選手のパフォーマンス」を最大限に引き出すことになります。
監督と選手のジョイントすることがコーチの役割のひとつです。
監督に意見が言えますか?
これはチームによっても意見が分かれるところでしょう。
私はかなり意見を言わせていただきました。
スタメンや先発ピッチャー…
もちろん最終決定をするのは監督です。
私の意見も通ったものもあれば・・
脚下されたものもあります。
ですが・・
監督にスタメンや選手起用に関して意見を言えるコーチが
一人は最低でもいたほうがいいはずです。
監督も迷っていることがたくさんあるはずです。
監督のやりやすいようにコーチは動きます。
ただこの「監督のやりやすいように」の先には「子供のために」があるわけです。
監督のやりやすいように…
というのは「子供が最大限の力」を引き出すためにある言葉です。
監督に気持ちよくスタメンや采配をしてもらうことが目的ではありません。
一部の「コーチ」と呼ばれる方は・・
「監督のため」にがんばっている方が見受けられます。
監督に気に入られることが目的になってしまっているコーチがいます。
目的が違います。
私は10年以上同じ監督の下でコーチをさせていただいています。
「何か意見があったら言ってくれ」
そういう監督だったから私も意見をいいやすかったのかもしれません。
私と監督は激しく言い争ったこともあります。
ただ私も監督も共通していたのは「子供のため」という考えは一緒でした。
だからこそ今でも続いているのだと思っています。
監督がいつか私に言っていた言葉があります。
「俺は絶対なんかじゃないからね。全ては子供のためでしょ。子供のためにいいと思うことはどんどん取り入れたいから。」
私はこういう監督の下でコーチをさせてもらって本当に幸せです。
~年中夢球~