ウチは悪い箇所を徹底的に直す『弱点克服ノック』というのがあるんですね。
完全別メニューで一人だけ僕に呼ばれます。
まずは悪い所の確認を本人と確認。
「グローブを上から出します」
「グローブと体が近いです」
何で上から出てしまうのか…
何でグローブと体が近くなるのか…
を本人にアドバイスし、そこからは、そこだけを直すノックで
「捕る捕らないはどうでもいいからな。今からやるノックの目的はそこじゃないから」
必ずそう付け加えます。
ノックの目的は様々です。
何がなんでも捕ろうという目的のノックもあれば形を重視する目的のノックもあります。
その目的をしっかり子供に伝えなければ「エラーをしたから叱られる」ということが出てきます。
後は、ひたすら、そこだけ意識させてノックを打ち続けます。
一球一球、子供に確認させながら、打ちます。
『今のはどうだー!』
『あーちくしょう!上から落ちました!』
『今のは下から出ていたと思います!』
こっちの感覚とノックを受けている子供の感覚が違っては意味がありませんから。
1球1球確認を入れながら、途中、水分休憩は入りますが、約1時間・・
ひたすら反復です。
長年、その悪い捕り方をしてきたので、まとめて時間をかけないと治らないんですよね。
かなり、キツいです。
打ってるほうもキツいですが(笑)
ですが、先々、野球をやっていく以上、今、直してほしいと思っています。
いつの頃からでしょうか…
全体メニューが終わってきた仲間たちが、少しでもいい状態で仲間にやらせたいと思い1球1球トンボをかける
姿がありました。
一刻でも早く仲間に水分を取らせようと水筒を持ってきてあげる姿も。
僕に言われないでもこういうことが出来るチームになってくれたと嬉しくなります。
こういうことをやってもらったほうは忘れないですよね。
辛い練習でも仲間が支えてくれていると実感出来ますから。
「自分がやった事は忘れていい。その代わり、人にやってもらった事は忘れちゃだめだぞ」
やった事を覚えていると見返りを求めますから。
「おい、トンボをかけてやれ」
「おい、水筒を持ってきてあげろ」
「おい、応援してあげろ」
と僕が言うのは簡単ですが、出来る限り、子供たちから自然発生してほしいんですよね。
やってもらったことを覚えていれば、必ず、逆の立場になった時に、自然にやってあげる
ノックの終わりのほうになると、いい捕り方が少しずつ体に染み込んできます。
そして、1週間後…
また捕り方が戻ってしまう子もいます。
子供ですから(^_^;)
「よし、今日も弱点克服ノックはお前だな!」
と僕が言うと、選手が…
「本間コーチ…弱点克服ノックじゃなくて、『生け贄ノック』に名前変えときました」
とニヤニヤして言ってきました(笑)
~年中夢球~
子供たちから自然と声が上がったり、協力してくれる意識が芽生えてるのが素晴らしい。実際に見たことないのですが、チームがまとまっていて良いチームだろうなと感じました。こういうチームになれるように家で保護者と子供が話し合えるといいなぁ~