野球の現場にいると
お子さんに対して過干渉の親御さんをお見掛けします。
①自分のことを自分で決められない
・こんなことがありました。
野球のお店に行くと父と子が・・
グローブを買ってもらえるお子さん・・
「決められないからお父さんが決めて」
レストランでメニューを見ているお子さん・・
「決められないからお母さん決めて」
このように親の過干渉が進むと「自分のことを自分で決められない子」が誕生してしまい自分で決めなければいけない決定権を他人にゆだねるのです。
②人のせいにする
では他人に決定権をゆだねるとどういうことが起こるのでしょうか?
今度は人のせいにする子が出てきます。
お母さんの言う通りにやったのに・・
お父さんの言う事を聞いたのに・・
そこで結果が出てこない時や失敗をした時に親のせいにするのです。
決定権を自分で放棄して親にゆだねているにも関わらず人のせいにすることが癖になってしまうのです。
これがエスカレートすると、親だけでなく他人のせいにもしてきます。
今日の試合で負けたのは審判のせいだ。活躍できないのはコーチの教え方が悪いからだ。
過干渉が行き過ぎるとこのようなことも起こるのです。
③自立出来ない大人になってしまう。
親が干渉していけば行くほど自主性は育たなくなり、結果、自立が出来ないまま時が育ち・・
大人になってしまったらどうなってしまうのでしょうか?
社会に出ることが出来たとしても自分のことを自分で決められない社会人になり、他人のせいにする社会人が誕生してしまうわけです。
過保護は相手が思っている以上のことをしてしまうことであり
過干渉は相手が望んでいない事や相手のことを考えすぎで先回りする行動です。
・過干渉チェック
数が多ければ多いほど過干渉の親になっている可能性があります。
①親が自分の不安と付き合えない
悪い友達と付き合っていないか・いじめられていないか・・
親であれば誰しもが思う気持ちであり不安になることです。
その不安から自分自身が解放されたのです。
それも早く・・。
だから子供のスマホを勝手に見たりしてしまうのです。
不安になりたくないという気持ちはわかりますが、だからと言って子供に根ほり葉ほり聴いていては子供もいい気はしません。
あなたが同じことをされたらどうでしょうか?
難しいことかもしれませんが「不安と付き合う自分」も必要なのではないでしょうか。
②子供を自分の所有物だと思っている
親だから何をしてもいいんだと言う気持ちが強すぎるとこの傾向になる可能性があります。
又、ここまで思っていなくても共依存になってしまうケースもあります。
共依存とは「相手に必要とされる自分」になることです。
またそのことに関して過度の幸せを感じてしまうのです。
「お母さんがいないと本当に何にも出来ないんだから。。」
こう思ってしまっているお母さんは正にこれです。
親と子には「距離感」が大切です。
子供が親からいかに距離を取っていってくれるかが程よい距離間になるのではないでしょうか?
中学や高校・・子供達は悩みをあまり親に言わなくなってきます。
それはきっと親以外に相談できる人が出来たからであり、親にとっては嬉しい事のはずです。
「子供にいつまで経っても子供でいて欲しい」と言う考えではいけません。
子育ては親の義務です。ですが子育てが過度の生きがいになってしまう人にこの共依存になってしまうのです。
こどもを信じることから始まります。今できていないわが子を見るのではなくてその先のいつかできるであろうわが子のことを信じてみることが大切です。
過干渉はあなた自身の不安から起こります。
あなたはどんな時に不安を感じやすいのか?どういう状況だと心配がつのるのか?本当に聞きたいことだけをリストに書いて聞くだけにしてみましょう。
子供はたくさんの失敗や挫折からたくさんのことを学びます。
親が子供に完璧を求めすぎると失敗や挫折をしない子供が出来てしまいます。
失敗や挫折は子供にとってプラスなものだと考えることで過干渉の行き過ぎを抑えることが出来ます。
もう中学生なんだから・・
こういった言葉は控えるべきです。子供の成長は学年差ではありません。
体格が一人一人違うように子供の心の成長も一人一人違います。
もう〇〇年生なんだからという意識が親にあると過干渉の考えが起こってきます。
また他人の子供と比較しない事です。
これも年齢と似ていますが、人のお子さんと比べる必要はありません。
人と比べて起こる感情は持たなくていい劣等感と優越感です。比べるなら過去のお子さんと比べてください。
成長していないお子さんはいません。
もしくは成長が心の中で起こっているのがまだ表に出ていないということもあります。
他人と比べることを止めることで過干渉への感情も抑えられるのです。
親御さんの干渉が過ぎれば過ぎるほどお子さんの自律は遅れます。
そして・・
それは野球のプレーにも表れてきます。
~年中夢球~