『何度言ったらわかるんだ』
『お前は何回言っても出来ないな』
少年野球の現場にいると・・
この言葉をよく耳にします。
指導者の方からすると・・
早く選手に技術を上げて欲しいという思いから・・
ついつい熱くなってしまいこの言葉を出してしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?
まず・・
この言葉を選手が理解していないケースがあります。
言ったかもしれないけれど・・
伝わっていないケースです。
私は普段塾の先生をしていますが・・
今の子供たちは語彙力が多くありません。
純粋に言葉を知らないのです。
指導者の方や親御さんからすると確かに『言った』かもしれませんが・・
子供に『伝わっていない』わけです。
伝えただろ・・
も同じです。
『伝えた』は一人だけの認識です。
『伝わった』になって・・
初めて二人の認識となります。
今の時代は便利なものがたくさんあります。
言葉で伝わらなかった場合・・
動画や写真で子供たちが理解することも多くありますから・・
それらを有効的に使うことも一つの手段です。
二つ目は
『理解しているけど子供が出来ない』ケースです。
言われたことは頭の中では理解をしているけれど・・
何らかの原因があって出来ない。
極端な話ですが・・
小学生のピッチャーの選手に
『130キロの球を投げてみろ。そのためには、こういうメニュをして・・こういうフォームで投げてみろ』
と言ったとします。
子供はその練習メニューも投げ方も理解しましたが
130キロの球を小学生の選手が投げれるわけがありません。
当然のことながら・・
体がしっかりできる時期や年数も必要になってきて・・
今すぐできるわけがないのです。
極端すぎる話ですが・・
このケースが多くあります。
この事を避けるためにどうするのか・・
それは指導者が今の状態でどこまで出来るのか・・
一人一人のレベルを把握していなければなりません。
私は出来る出来ないではなく・・
やろうとしているかどうかが大切だと思っています。
ただ・・
そこに明らかな無理難題を突き付けても子供は出来ません。
『何度言ったらわかるんだ』
『お前は何回言っても出来ないな』
と言う前に・・
自分の言葉で伝わっているのだろうか・・
今のレベルで出来ることなのか・・
そう考えてみることも大切です。
やれるのに・・
やろうとしない子には・・
私も叱りますが・・(^^;
~年中夢球~