少年野球~高校野球 野球少年の親と指導者のブログ

少年野球 合宿の食事の準備は親がやらないでください

子供のために・・

そう思ってやっていることが必ずしも子供のためになっていないこともあります。

子供のために何かやってあげた自分に・・

私はチームの親御さんに

『子供が出来ないことだけを大人がサポートしてあげてください』

とお話しています。

低学年・高学年の差はありますが・・

大人が良かれと思って【やってしまっている】ことの多くは

実は子供が出来るものも多くあります。

どの親御さんも子供に自立してほしい・・

そう願っているはずです。

ですが・・

親御さんの行動がその自立を遅くしてしまっているケースが多々見かけます。

その親御さんは

『子供のために何かしてあげたい』

と思いすぎてしまっている親御さんに多く見られます。

もっと言えば・・

【子供のために何かやってあげた自分】

を創り出したいのではないでしょうか?

最初の合宿で見た光景

チームに入ってから一番最初の合宿の時のことです。

厳しい練習を終え夕食の時。

子供達は座ったまま何もせず・・

お母様がお皿の上に料理をのせていきます。

お茶碗にも・・

お子さんではなく・・

お母様がご飯をよそってあげる姿が・・。

僕の中ではちょっと異様な光景だったんですよね。

その日の夜にスタッフで話し合いをして

自分の料理は自分でよそうことにしました。

自分のことは自分で・・

のほうが私には当たり前だと思っているからです。

次の日・・

食事の用意は選手同士でするように伝えると・・

子供達は自分たちの力で出来るんです。

おかずの量の配分もみんなで相談しながら・・

自分たちで食事の準備をしました。

こうなると・・

大人の手は必要ないわけです。

自分たちで出来るわけですから・・。

そこからスタッフと話し合い・・

今まで当たり前のように大人がやってきたことで・・

子供が出来ることは子供の手でやらせることにしました。

今ではジャグなどの飲み物の準備やほとんどのことを子供自身がやっています。

色々手伝いたいのに・・

違うチームから移籍してきた選手のお母さんが合宿に参加した時のことです。

子供に色々手を貸してしまいそうになるのを・・

他のお母さまが止めている姿が目に入りました。

その日のお疲れ様会でそのお母さんが

『色々手伝いに来たのに何もやれなくてつまんない』

こう言いました。

僕が趣旨を話そうとした時・・

ウチで一番長い在籍のお母さんがこう言ってくれました。

『私はすごく面白かった。こんなことも一人で出来るようになったんだな…って。ウチの子ね・・小学校1年生の合宿の時にお味噌汁をよそって席に行くまでにこぼしちゃったの。そう考えたら家でもやらせたことなかったなあって。それから家での食事運びは全部子供たちにやらせてる。今日も普通にお味噌汁運んでるのを見てるだけでも私は嬉しかった。手を貸さないことが増えているのは子供が成長していることだから・・ね!本間コーチ!』

僕のセリフ全部とらえました(笑)

何かをしてあげることが全て子供のためになっているわけではない。

敢えて、手を貸さずにいることで・・

子供は自分たちで考え行動していきます。

当然、その中には失敗もあるでしょう。

でもその失敗も【経験】となって彼等の糧になります。

そして・・

それが自立に近づいているはずです。

~年中夢球~

この記事を書いた人
野球少年を持つ親御さんと指導者の皆様へ元気を送り続ける[年中夢球]です。 神奈川野球雑誌『ОNEDREAM』に連載中。