自分の子供さんが忘れ物をしたら・・
親御さんはどうするでしょうか?
私のチームでは入団する時に・・
【忘れ物をしても親御さんが持ってこないでください】
そう伝えています。
人間ですから・・
当然忘れることもあります。
帽子やベルトスパイク・・
実際に私のチームでもこういった忘れ物があります。
選手達にも
『忘れ物をしたら正直に報告に来ること。そして、自分で取りに行くこと』
そう話しています。
ある日・・
『ベルトを忘れました・・』
そう言ってくる選手がいました。
『わかった。これが試合の日だったら・・お前は出られないところだったんだぞ。前の晩と朝・・必ず自分で確認しなさい』
そう伝えました。
この選手・・
ベルトを取りに帰って走ってグラウンドに戻ってきた時・・
ほっぺたに涙の跡が残っていました。
きっと走りながら色々なことを考えていたのでしょう。
恥ずかしさや悔しさ・・
走りながら彼は自分と向き合っていたのだと思います。
この子は卒団するまでにこの1回だけしか忘れ物をしませんでした。
別な選手がベルトを忘れてきました。
しかし・・
彼は私に報告に来ません。
シャカで隠そうとしていますがベルトがないことはわかります。
その時・・
彼のお母さんがグラウンドに来て・・
彼のカバンの中にこっそりベルトを入れている姿が見えました。
『お母さん・・』
と私が声を掛けると
『あっ・・すいません。本当にすいません』
と謝っていました。
『最初に【忘れ物をしても持ってこないでください】とお話ししたはずです』
と話した後に・・
『これ・・1回目じゃないですよね?』
と尋ねると
『すみません・・何回も忘れています』
とお母さん。
彼の中で忘れ物をしたら親が持ってきてくれる・・
という考えが頭の中にあります。
本当の意味で反省していないわけです。
だから何回も忘れるわけです。
忘れ物をして・・
本人が困って・・
この次は忘れないようにしよう・・
と思うことも大切な経験なのです。
中学生や高校生になっても・・
親が届けに行くのですか?
社会人になっても・・
親が届けに行くのですか?
私の母親は・・
私が小学校の時に忘れ物を届けてくれない親でした。
学校から帰ると・・
『あんた・・今日、筆箱忘れたでしょ』
と母が私に言ってきました。
『知ってるなら持ってきてよ』
と私が言うと・・
『そんなんは愛情じゃない!アンタ先生に叱られたでしょ。クラスのみんなの前で叱られて恥ずかしかったでしょ。そういう経験したくなかったらもう忘れ物をしなさんな』
と言われたことがあります。
言葉は悪いかもしれませんが
『痛い目に自ら合うこと』
が成長に繋がることもたくさんあるのではないでしょうか?
~年中夢球~