少年野球~高校野球 野球少年の親と指導者のブログ

少年野球に副キャプテンは必要なのか

学童野球はこの季節は終わりが近づき最後の大会や卒部式などで忙しくなってくる時期ですね。

それが終わると新チームが始まります。

新チームが始まるとまずは「キャプテン」と「副キャプテン」を決めることになりますね。

キャプテンになる子とは?

私の中ではキャプテンは割とあっさり決まります。

キャプテンになる資質は色々あると思いますが・・

私の中でキャプテンを選ぶポイントは「意識レベル」が高い子。

プレーだけではなくチームの事を考える意識が高い子をキャプテンに指名します。

普通は「意識レベル」が高い選手は「技術レベル」も高いのですが・・

チームに対しての「意識レベル」が低い選手はキャプテンにしません。

【野球が上手い=キャプテン】ではないということです。

副キャプテンを決める難しさ

では副将はどうでしょうか?

副キャプテンを決めるほうが僕のほうでは難しいんですね。

副キャプテンの役割…

を皆さんはどう指導され子供はどう動いているでしょうか?

キャプテンが休んだ時に号令をかけるだけの副キャプテンなら必要ない・・

私は子供にそう伝えてきました。

「形」だけなら敢えて副キャプテンをつける必要がない。

以前・・

私のチームではキャプテン一人、副キャプテンは二人という長年の通例がありましたが

私の時になくしました。

副キャプテンが二人の時もあれば一人の時もありますし副キャプテンが不在の時もあります。

副キャプテンの役割

副将の役割はキャプテンと選手の間のパイプ役になってきます。

先述したように主将は「意識レベル」の高い子を指名しています。

時にこの「意識レベル」に他の選手がついてこれなかったりすると・・

キャプテンが苛立ちを表す時があります。

こういう時に副将が必要になってきます。

ですがパイプ役に徹する副将は小学生には難しい事ですよね。

私は主将は新チームになってすぐに決めますが

副キャプテンはしばらくチーム内の動きを見て決めています。

私が副キャプテンを選ぶ時に見ているポイントは…

○下級生の面倒をよく見ている

○率先して道具出しをしている

○場を盛り上げるのがうまい

○キャプテンとよく話す

こんな所でしょうか。

こういうことが出来る子は自然に主将と選手のパイプ役になってくれる気がします。

Oという選手が教え子にいるのですが彼は私の中で副将として理想の選手でした。

彼は少し気が強い所がある子でしたが

新チームが始まって2カ月余りが過ぎた所で副キャプテンに指名しました。

しかし・・

副将になってからその気が強い所がマイナスに出始め・・

下級生に対しても『強さ』が間違った方向に言っていたので何度か話し合いをし注意をしました。

が・・

改善される様子が無かったので副将を下させました。

それから・・

ちょうど冬練の時でした。

彼の様子を見ると少し変化が・・

下級生に掛ける声。

道具を自ら率先して出す姿。

その姿を見て冬練の最終日に彼を副将に再び指名しました。

下級生に掛けた言葉

冬が明けて春になった時の事です。

一学年下のピッチャーで練習試合で四死球を連発する子がいました。

ふがいないピッチングが続きこの選手も相当悩んでいました。

試合形式での練習でこのピッチャーが投げたのですが・・

又、四球を連発し・・

副将の0選手がバッターボックスに・・

「ボコッ」

鈍い音が・・

デッドボール。

ピッチャーの子は今までのこともあったのでしょう。

悔しさ・不甲斐なさ・申し訳なさ・・

そんな思いから涙を流し始めました。

0も相当痛かったと思います。

その時、0選手が彼に

「気にすんな。大丈夫だ。内角投げきれなきゃいいピッチャーになれないんだから・・・大丈夫。大丈夫。気にすんな。泣いてる場合じゃねえぞ。切り替え!切り替え!」

痛そうな顔に無理やりな笑顔を作ってこう声をかけていました。

少し強すぎるところがあって副将を外された経緯があったので・・

この言葉を聞いた時・・

涙が出そうなくらい嬉しかったです。

その後もこのО選手は試合中にミスをした子に一番に声をかけてくれる副将になっていきました。

写真は最後の試合で負けた時の実際のО選手と私です。

副将の意義をもう一度考えてみては・・

副将は主将に比べるとスポットライトは当たらないのかもしれません。

スポットライトが当たらないからこそ大変な役割なポジションです。

よく『役が人を育てる』と言います。

ですが残念ながら全員がそれに当てはまるわけではありません。

副将の役割・・

そして本当に副将は必要なのかどうか・・

もう一度チームで考えてみることも大切かもしれません。

~年中夢球~

この記事を書いた人
野球少年を持つ親御さんと指導者の皆様へ元気を送り続ける[年中夢球]です。 神奈川野球雑誌『ОNEDREAM』に連載中。