少年野球~高校野球 野球少年の親と指導者のブログ

少年野球 カバンの並べ方を子供が考えたらこうなりました

私は形だけでやらないように・・

子供にいつもそう言ってきました。

今から野球やるぞ!

かばんをきれいに並べるのも・・

あいさつをするのも・・

形だけではなく心でするものだと言ってきました。

ある年代のお話です。

練習前に心を一つにしてかばんをきれいに並べるよう話をしました。

カバンをきれいに1つに並べることで

野球という1つのスポーツを始める。

カバンをきれいに1つに並べることや朝の挨拶は

『今からみんなで野球やるぞー!』

という心のウォーミングアップです。

このウォーミングアップが上手くいかなければ

練習の入りも悪くなるのです。

当然、試合前も同じことが言えます。

カバンの並べ方が・・

このようにカバンを1つにきれいに並べる意義は子供達に話をしますが…

どうやったらきれいに並べられるか?

までは私は話をしません。

そこまで言ってしまうと…

子供は考えなくなりますし・・

言い過ぎることでまた形になってしまうからです。

ある年代の子達の時でした。

確かにカバンは1つに並べられています。

ですが…

ファスナーが開いてあるカバンもあれば…

肩からかけるヒモの向きも違うカバンもあります。

カバンを1つにきれいに並べるという感覚が私と子供では違うわけです。

彼らは小学生ですから当たり前だと言えます。

翌週も…

翌週も…

そのカバンの並べ方は直ることはありませんでした。

それどころか週を重ねるごとに・・

並べ方も雑になっています。

『そろそろ言わなきゃだめかな』

そう思っていた時・・

一人の選手が並べられたカバンの前をずっと見ています。

自分たちで気付き考えるから・・

そこに何人かの選手が寄っていきました。

しばらく何か相談した後に今度は全員を集めました。

キャプテンの選手が私の所に来て

『ちょっとミーティングをしたいんで練習を遅らせてもいいですか?』

と言ってきたので

『ミーティングも練習の一つだよ』

と返事しました。

選手たちはしばらく話し合った後・・

カバンを並び直し始めました。

ファスナーが全員しまっていることも確認し・・

肩のひもも同じ向きに揃えていました。

まだ全員がカバンの前に立っています。

まだ何か相談しています。

一人の選手がカバンとカバンの間に自分の拳を入れています。

すると全員の選手がカバンとカバンの間に拳を入れ始めました。

カバンとカバンの間に拳一つ分を入れたほうがキレイになると思いついたようです。

全員がキレイに一つになったカバンの前で・・

ニヤニヤしていました。

キャプテンの選手が私の所に来て

『すみません。終わりました。練習始めます』

そう言ってきました。

『おっ・・そうか』

私はそれしか返しませんでしたが・・

自分たちで気づき・・

自分たちで考えたカバンの並べ方を見て・・

嬉しくてたまりませんでした。

その日の練習が・・

いつもよりも元気だったのは言うまでもありません。

~年中夢球~

この記事を書いた人
野球少年を持つ親御さんと指導者の皆様へ元気を送り続ける[年中夢球]です。 神奈川野球雑誌『ОNEDREAM』に連載中。