6つ違いの兄と妹を持つシングルマザーです。
兄が友達に誘われてリトルリーグで野球を始めました。
息子がやりたいなら・・
そう思ってあまり深く考えずに入団しました。
お当番や週末のお弁当や洗濯・・
仕事もしている私には正直かなり辛い事でした。
そして・・
それは年の離れた妹も。
預ける所がない私にとって・・
試合等グラウンドに行かなければならない時は幼い妹もグラウンドに連れて行かなければいけませんでした。
兄が野球をしていなければ・・
もっと妹を色々な所に連れて行ってあげれたかもしれません。
妹は週末の半分をグラウンドで過ごす子になっていました。
朝早くから起こし・・
行きの車では泣き・・
帰りの車では寝ている姿を見て・・
心の中で何度も何度も
『ごめんね。ごめんね』
そう呟いていました。
兄が高学年になると・・
『野球に行きたくない』
『お兄ちゃんばっかり・・』
妹はそう言いだしました。
当然のことだと思います。
『中学もクラブチームに行きたい』
そう言っていた兄がある日・・
『俺・・中学の部活に行く』
そう言いだしました。
理由を言いませんでしたが・・
私の事や妹の事を考えていたのだと思います。
そして・・高校野球へ進んだ兄。
妹も小学校の高学年になり野球に来ることもなくなって・・
お友達と遊んだり出かけたりする毎日に変わっていました。
兄が高校3年生の最後の夏。
妹に
『お前には色々悪かったな。お兄ちゃんの野球に連れ回しちゃって。もうこれで最後。だからお前にも試合を観に来てほしい』
そうLINEを送ったそうです。
夏大の初戦。
『お兄ちゃんの野球を観に行く』
そう言った妹と兄の最後のユニフォーム姿を観に行きました。
幼い時に何度も何度観た兄の野球ですが・・
物心がついて観る初めての野球。
最後の夏は・・
初戦で終わりました。
中学に入学した娘。
『ソフトボール部に入る』
突然そう言ってきました。
理由は聞きませんでしたが・・
兄の最後の野球の姿に何かを感じたのかもしれません。
初心者の妹。
兄がよくキャッチボールの相手をしてくれていました。
素振りを観てくれる姿も。
楽しそうに二人で笑顔で。
泣きながら野球に行きたくない・・
と言っていた妹もグローブとバットに囲まれる毎日になっていました。
妹は高校もソフトボール部へ・・
そして・・
妹の高校最後の大会。
そこには兄の姿がありました。
負けた時・・
誰よりも涙を流してくれたのは兄でした。
兄が高校野球最後の日に私に書いてくれた手紙。
妹が高校のソフトボールの最後の日に私に書いてくれた手紙。
私の宝物です。
今・・
兄と妹がプロ野球をテレビで見ながら・・
ああでもないこうでもないと二人で語り合っている姿が大好きです。
~年中夢球~