今日は高校の卒業式が行われている学校も多いようですね。
高校3年生の皆さん・親御さんご卒業おめでとうございます。
坊主だった頭は伸び・・
ちょっと大人びた感じになった高校3年生。
高校2年生や1年生には3年生のその姿がどのように映っているのでしょうか。
ゆずり葉という木をご存知でしょうか?
若葉が出たあと、前年の葉がそれに譲るように落葉することからこの名前が付けられている木です。
引退を目の前に控え、高校3年生・中学3年生の先輩たちは、この時期に、後輩の選手に成し遂げられなかった悔しさ・代々伝わってきた伝統を後輩に譲ることによって役目を終えます。
ゆずり葉のように・・
成し遂げられなかった甲子園。
成し遂げられなかった全国への道。
色々な想いを後輩たちに託していきます。
その想いをグローブに込めて、後輩にグローブを渡す選手もいます。
先輩の汗が染み込んだグローブ。
きちんと手入れをしたそのグローブは、また次の年代の後輩へ譲られていきます。
そして、また次の年代へ。
たくさんの先輩の想いと汗が詰まったグローブになります。
グラウンドの土にも先輩たちが残してくれた汗と涙が詰まっています。
しかし…
葉は変わりますが根っこは同じです。
それは「伝統」と呼ばれます。
変わっていいものもあれば、変わってはいけないものもあります。
代々、伝わってきたチームカラー。
それは、元気なのかもしれません。
決して最後まで諦めない姿勢なのかもしれません。
笑顔なのかもしれません。
そういう根っこは変わらずに、若葉である後輩選手たちが新しいものを付け加えていくことがチームとして必要なことです。
守るべきと変えていくべきこと。
現状維持だけではいけません。
ウチのチームの卒団式は卒団する方も号泣するのですが、一緒にプレーをしてきた1学年下の選手たちも号泣します。
この瞬間に、卒団生の葉は落ちますが、新たな最上学年生が若葉を出す瞬間です。
根っこは変わらないまま・・
『チームカラー=伝統』
というのは一年だけでなく、長い期間を経て、卒団していったたくさんの選手たちが作ってくれたものです。
そして、親子でも一緒ですね…
ゆずり葉。
いつか命がなくなる時までに、子供に譲るものが親としてあるはずです。
そして、子から孫へ・・
大人から子供へも一緒です。
見ることのない次の世代へ。
野球の素晴らしさを、大人が子供に伝え、見せ、譲っていくこと。
まだ見ぬ世代へ野球の素晴らしさを今の子供たちに伝えていきたいですね。
今日・・
卒業した高校球児からお母様にこんな言葉があったそうです。
『たくさんお弁当作ってくれて・・たくさん野球を見に来てくれてありがとう。今日で高校は卒業するけど・・おかんの子供はまだ卒業せえへんで・・これからもよろしくお願いします』
全国の高校球児のネクストステージを応援しています。
~年中夢球~