少年野球・中学野球・高校野球の課程の中で多くの野球少年や高校球児が故障を発生してしまいます。
野球肘や肩の痛み・・
膝・最近では腰椎分離症の腰の故障をする選手も多くなっています。
こんなデータがあります。
〇投手で肩や肘の痛みを経験した選手は49%。
※捕手でも40%に上る。
※肘の痛みを感じた投手のうち、20%以上が休まず投球を続けていて、ケガの発見の遅れや深刻化につながる可能性がある。
故障と言うのはなんとなく起るものではなく『なるべくしてなってしまった』ものだと言えます。
故障の予防を考えていきましょう。
自分の私利私欲のためにピッチャーに無謀な球数を投げさせたり連投をさせる指導者は考えものです。
少年野球の故障が将来野球が出来なくなってしまう可能性もあることを指導者は頭の中に入れなくてはなりません。
また故障しやすい投げ方もあります。
低学年から高学年になり肘の故障をした時に
『高学年に行って故障したから高学年の監督・コーチが悪いんだ』
『低学年の時にしっかり指導しなかったら低学年の指導者が悪いんだ』
そんな責任のなすり合いをするチームもあります。
また『投球』には個人差もあります。
痛みを感じない子もいれば痛みが早く出る子もいます。
『俺の若いころはもっと投げ込みをやったから』
などと言うのはナンセンスです。
選手に聞きながらどれぐらいの投げ込みまでならOKなのかを把握しなければなりません。
私は冬の1カ月から2ヶ月間は全選手にボールを投げさせません。
肩も肘も休む期間が必要だと思っているからです。
指導者が防げる故障があるはずです。
私が在籍しているリトルリーグは冬に公式戦はありません。
ご存じ通り高校野球も冬の間は対外試合禁止の期間となります。
私はリトルリーグの前に学童野球の指導者をしていましたが冬でも公式戦があったことに違和感を感じました。
色々なスケジュールがあるのもわかりますが、1月や2月に公式戦をする必要があるのかは首を傾げます。
また中学のクラブチームでも春の大会が2月後半から始まる大会があります。
2月後半から始まるのであれば指導者心理からするとその前に練習試合をいくつかやっておきたくなるでしょう。
そうなると一番寒い2月に練習試合をするという事態になってしまいます。
色々な大会があり子供たちのために一つでも多くの試合をさせてあげたいというお気持ちわかります。
ですが、その結果、大会が前倒しになり、肘や肩に負担がかかりやすい時期に試合をするのもいかがなものでしょうか。
組織が防げる故障があるはずです。
自分の体は自分で守らなければなりません。
多くの野球少年や高校球児が故障をした後に後悔をします。
ストレッチをしっかりしていましたか?
適度な走り込みをしていますか?
キャッチボールでいきなり速い球を投げていませんか?
そして・・
痛みや違和感があるのに投げたい気持ちを優先させていませんか?
自分を大切にすると言う事は心も体も大切にしてあげる事です。
自分が防げる故障があるはずです。
私は親御さんが勉強出来ることは食事と怪我の知識だと思っています。
お肉を食べさせることだけが食育ではありません。
疲れがたまれば故障もしやすくなります。
疲れを取るために酢の物を一品いれることも効果的です。
故障をさせない食事も怪我防止のために必要です。
又、定期的に病院で診察をする事やメディカルチェックをさせることも親の役目かもしれません。
親が防げる故障があるはずです。
我々大人は未来ある野球少年のために『痛い』と言える環境作りであったり、未然に防ぐための環境を整備しなければなりません。
~年中夢球~