練習が辛いから野球が嫌だ。
辛いから野球を辞めたい。
こういうご相談をよくいただきます。
野球を楽しくやってほしい…
最近、よく耳にする言葉です。
そうなんです。
野球は楽しいものです。
でもこの
『楽しい』
って様々な意味合いや捉え方があると思うんです。
公園でお友達と野球をする。
楽しかったか?
と聞けば楽しかったと答えるでしょう。
これも楽しく野球をやるという意味では同じですよね。
『野球を楽しくやる』
の前提に絶対必要な言葉があると思うんです。
それは…
『真剣さ』です。
真剣さがあって初めて『楽しく』という言葉が出てくると思うんです(世代が小さい子は逆もありかもしれませんが)
そして、その「楽しさ」は年齢を追うごとに変わっていきます。
野球が好き!
という根っこの部分は変わらなくても、
小学野球・中学野球、そして高校野球・・
野球の楽しさは変わっていくものだと。
辛い練習を仲間と乗り越え…
たくさんの時間を共有し…
戦う相手も真剣に練習してきたチーム…
1球に懸ける想い・・
ものすごい緊張感での試合・・
ワクワク・イキイキ・ドキドキ・・
真剣の中にある「ワイド」な野球の楽しさを子供に伝えていきたいと思っています。
この『ワイド』な野球の楽しさを経験するためには辛い練習も必要になってきます。
本当に楽しいものは楽ではないし楽なものは本当に意味で楽しいものではない。
この言葉を僕は選手たちに伝えています。
子供たちに笑顔で野球をやってほしい。
子供たちに楽しく野球をやってほしい。
そういう声を聞きますが
『楽しい野球=楽な野球』
ではないはずです。
僕は選手に野球をやっていると楽しいことのほうが少ないと話します。
でも・・
自分のヒットでチームが勝った瞬間。
ホームランを打った時のあの手の感触。
辛いことを共有してきた仲間が活躍した瞬間。
優勝した時の涙。
その一瞬の輝きが忘れられない。
また輝きたいから練習をする。
辛いと楽しいを切り離す考えではないと思っているんですね。
野球が楽しいっていう中に『辛さ』も入っているんです。
その辛くて厳しい練習が一瞬の輝きを生むんです。
だから辛い練習をしてフラフラになっている選手に
『ここから!ここからがんばれば試合で輝けるぞ!』
『ここから上手くなるかどうかだ!』
そう声を掛けます。
そして、指導者である以上辛い練習をただの辛いで終わらせることなく形として残していきたいと思っています。
~年中夢球~
高校野球と少年野球を卒業した母です。
長男が野球を始めてから苦しいこと、辛いこと、楽しいこと本当にたくさんありました。今思えば親子共々楽しいこと、素晴らしい仲間との出会いが辛いこと以上に多くて頑張って来れたのだと思います。
上の子から下の子の世代まで様々な子がいて、様々な指導者の方がいました。
でも勝つ喜び、負けた時の悔しさどちらも大切で、それがあるからこそキツイ練習も時に泣きたくなることはあっても、大人が不思議な位子供たちがニコニコしながら頑張れるのだと感じました。そんな子供達を私も頼もしく思い、嬉しく見ていたのを思い出します。
子供達には(特に小学生時代)辛い中から野球の真の楽しみをぜひ教えていただきたいと指導者の方に切に望みます。
質問させてください。
私は6年生の最終学年で子供を移籍させました。今のチームは強豪チームで希望していた練習ができます。厳しい練習ですが、試合で子供たちが笑えるように。と頑張っています。しかし、前のチームでは攻防走で上位にいれたけど、強豪チームでは最下位です。スタメンや今までのポジションにはつけません。子供は仲間と楽しく過ごしていますが全く通用しないことに自信を無くしてしまっています。見守るしかないのですが、子供はどっちのチームの方が良かったんだろう?とふと疑問に思いました。
その答えは今ではなくもっと先に出るのではないでしょうか。
チームを移った以上、そこでがんばることしかないはずです。
そして、そこでがんばるからこそ見えてくる景色があるはずです。
お子さんを信じましょう。
見守るということは子供がどんな環境下でも受け止めることだと思います。