少年野球~高校野球 野球少年の親と指導者のブログ

少年野球 道具を大切にしない選手に私がやらせたこと

「野球道具を大切にしなさい」

「整理整頓をしなさい」

親御さんや指導者の方は子供にこういった言葉をかけることと思います。

「はい!」

と返事はするものの道具を大切にしなかったり整理整頓をしなかったり…

それが大人はまたイラッとして先程より大きなトーンの声で怒って…

子供はシブシブやり始める…

そんな毎日になっていないでしょうか?

野球道具を大切に出来ない子は・・

野球にはたくさんの道具があります。

グローブ・スパイク・アップシューズ…

これらの道具を大切にする選手と出来ない選手の違いはなんでしょうか?

磨かないためにぺっちゃんこになってしまったグローブ。

磨かない泥々のスパイク。

こういう野球選手の殆どは…

部屋が汚い。

財布の中身が汚い。

布団を畳まない。

筆箱の中身…

学校のかばん…

そういう物が汚かったり大切にすることが出来ません。

逆にグローブやバットなどを大切にしている選手は上のようなものも大切に扱うことが出来ます。

つまり…

物を大切にする・しないはハッキリと分かれてしまいます。

物を大切にしているのは人も大切に出来ている

なぜこのように両極端になるのでしょうか?

それは「心」です。

野球道具やその他の物も大切にすることが出来る選手は「人」も大切にしているはずです。

人に愛情をかけられるように野球道具や物にも愛情をかけられる心を持っている証拠です。

グローブを磨く時…

彼等はそこに何を思うのでしょうか?

「お父さん・お母さんが一生懸命働いて買ってくれたグローブだから大切に使おう」

お父さんやお母さんに感謝の気持ちを持っている証拠です。

「試合の時、しっかりボールを捕ってくれよ」

チームの勝利を考え仲間と喜びを分かち合いたい気持ちを持っている証拠です。

野球道具だけは大切にしているのは・・

「うちの子は他の物は大切に出来ていないけど野球道具は大切にしているから大丈夫」

そんな風に思う親御さんもいるかもしれません。

ですが…

それは…

「グローブを磨かないと監督やコーチに怒られるから」

「お父さんやお母さんがうるさいから」

そういう「形」だけを考えているだけで「心」が入っていない証拠です。

ただ単に

「物を大切にしなさい」

と言っても子供の心には響きません。

グローブを磨かない子に僕がさせたこと

以前…

グローブを磨いていない子がいました。

その子を呼んで僕は彼にこう言いました。

「明日までに今日使った水筒をピカピカにしてきて」

「グローブじゃなくて水筒ですか?」

驚いた表情を見せる彼に

「そう。水筒。グローブは磨かなくていいから水筒を綺麗に磨いてきて。蓋も全部だぞ。蓋のパッキンも」

そう答えました。

水筒…

洗うのすごく面倒なもののひとつですよね。

次の日…

彼が持ってきた水筒は下も蓋もピカピカに磨いてありました。

相当、時間をかけて磨いてきたのでしょう。

「どうだった?水筒磨き」

そう僕が聞くと

「水筒一つ磨くことがこんなに大変だと思いませんでした」

そう答える彼。

「そうか。お母さんは毎日その大変なことをしているんだよね。

水筒の下も蓋もパッキンも・・隅々まで綺麗にしてくれているのは何でかわかるか?

菌がついたままで君がお腹を痛めないように。

飲む時に少しでも綺麗な状態で君が飲めるようにっていうお母さんの想いが水筒一個にも入ってるんだよ

グローブも一緒だよ」

そう彼に話しました。

グローブを買ってあげて喜ぶ子供の笑顔。

もっと野球を好きになってくれるかなという親の想い。

グローブを変えたら、ひょっとしたら守備が良くなるかな・・

そんな親の想いがグローブにも入っています。

グローブだけではありません。

バッテにも・・バットにも・・スパイクにも・・

野球道具だけでなく全ての物に親の想いは入っています。

小学生のうちはなかなかそこがイコールで結ばれることは難しいかもしれませんが

道具を大切にする気持ち・・

その道具に込められた想い・・

そういうことを指導していきたいですね。

道具を大切に出来るようになってきたということは人も大切に出来るようになってきた証拠です。

グローブを磨くと言う事は・・

自分を磨いているのかもしれません。

~年中夢球 photo yosshy~

この記事を書いた人
野球少年を持つ親御さんと指導者の皆様へ元気を送り続ける[年中夢球]です。 神奈川野球雑誌『ОNEDREAM』に連載中。

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