少年野球~高校野球 子供を持つ親と指導者のサポーター~

少年野球~うちの子…どんくさいんです~

今日は数年前にいたうちの選手のお話です。

足が遅い…

そんな悩みを抱えていた選手の話です。

うちの子…どんくさいでしょ

「彼」はぽっちゃりした体の子でした。

お母様も朝のダッシュを見て

「うちの子、どんくさいでしょー」

と言ってよく笑っていました。

「足ってどうやったら速くなるんですかねえ?」

お母さんからそんな質問を受けアドバイスさせていただいたこともありました。

走ることが嫌い

朝のダッシュ…

その時間になると彼の顔が変わります。

「走りたくない」

顔にそう書いてあります。

手を抜いて走っていれば叱りますが

彼自身は一生懸命走っているので見守っていました。

仲間たちも

「がんばれ!」

「もう少しだ!」

そんな声援を送っていました。

泣き出した彼に周りの選手が…

翌週も…

ダッシュの時間になると顔が変わる彼。

ダッシュをしている彼を見ると…

泣きながら走っているんですよね。

彼を呼んで

「気分悪いか?」

と聞くと首を横に振る彼。

「走るの嫌か?」

と聞くと

黙っている彼。

「あのな…

と私が言いかけた所で

当時のキャプテンが口を開きました。

「この中でダッシュ嫌いな人ー?」

と全員に聞くと

「はーい!」

と全員が元気な返事(笑)

「みんな嫌いなんだとさ」

と笑いながら彼に言いました。

「お前さ長距離打てるんだから全部ホームラン打てばいいんだよ!」

そんな仲間の声に「彼」も少し元気が出たようでした。

翌週以降・・一生懸命走る彼の姿がありました。

練習試合で彼の放った打球は…

数ヶ月後の練習試合で…

ツーアウトランナーなしの場面で代打で「彼」が登場しました。

「長いの狙っていい場面だぞ!」

「ホームラン狙え!狙え!」

とベンチの声。

初球は豪快な空振り。

そして…

二球目…

彼の当たりは三遊間のボテボテのゴロ。

必死に…

必死に…

走る彼の姿がありました。

「セーフ」

審判さんのコールに沸くベンチ。

彼を見ると…

泣いているんですよね。

練習試合の内野安打なのに…

涙の理由

試合終了後にお母様が

「みんなが励ましたくれた次の日から、あの子、毎日朝起きてダッシュしてたんです。」

「でも…どんくさいですねー」

と顔は笑顔だけどボロボロ泣いているお母様。

「どんくさいのではなく、毎日どろくさくがんばってきた証ですよ」

と言うと

又、お母様の目から又涙が流れていました。

今…彼は…

そんな「彼」は今…

高校球児になりました。

この間…

偶然会った彼に

「おい!足速くなったかあ」

と笑いながら言うと

「この間ホームランを打ってダイヤモンドをゆっくり回ってきましたよ!」

と笑顔で答えてくれた彼。

あの練習試合の内野安打が彼を大きく変えてくれたのだと思います。

ですが…

本当に彼を変えてくれたのは

当時の仲間の温かさだったのかもしれません。

~年中夢球/photo buchiko~

 

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野球少年を持つ親御さんと指導者の皆様へ元気を送り続ける[年中夢球]です。 神奈川野球雑誌『ОNEDREAM』に連載中。

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