「こんなゲーム展開でも、こんだけ点を取られても、応援してくれるファンがいるんです。そういう声援に応えましょう!」
12連敗をした時に巨人の坂本選手がゲーム中に選手を集め円陣を組んだ時の言葉です。
高校野球の最後の試合・・
ひょっとすると大差がついてしまうかもしれません。
9回まで戦えないかもしれません。
誰のために野球をしているのかと聞けば選手は「自分のため」だと言うでしょう。
ですが、誰のお陰で野球が出来ているのかと聞けばどうでしょうか・・
「仲間のお陰で」
「親のお陰で」
「地域の方のお陰で」
「監督のお陰で」
君達にはたくさんの「お陰」がついている。
たくさんのお陰があったからこそ、夏の大会のこのグラウンドに立てる。
だから・・
夏の大会で何点差があっても・・
どんな強豪校と当たっても最後まで諦めるわけにはいかない。
そして、そのお陰は「ために」に変わる。
試合で大差がついた時に、ベンチを見てください。
試合で大差がついた時に、スタンドを見てください。
「仲間のために」
「親のために」
「地域の方のために」
「監督のために」
君たちを支えてくれた「お陰」は「ために」と思うことで君たちに力が宿るはずです。
高校野球を最後までやり遂げる君達は立派です。
高校球児でありながら孝行球児です。
だけど…君一人ではここまでたどり着かなかったはずです。
大差がついていてもグラウンドの君が諦めていないように、親もスタンドの仲間も最後まで諦めていない。
「奇跡」なんていうのは、そうそう起こるものでもない。
だから奇跡って呼ばれる。
なぜ奇跡を願うのか…
君も親も仲間も「勝ちたい」というより「負けたくない」と強く願うから。
負けは高校野球の引退を意味し、仲間ともう白球を追いかけることが出来ないから。
だから…
今までしてもらった「お陰」を「ために」に変えて何点差があっても諦めずに「奇跡」とやらを起こしてみようじゃないか。
何年か前の星稜さんや仙台育英さんみたいな奇跡が起こるかもしれない。
君が少年野球からがんばってきた野球の「軌跡」
高校の仲間と歯を喰いしばりながらがんばってきた「軌跡」
親子で辛いことがあっても乗り越えてきた「軌跡」
その「軌跡」が「奇跡」に繋がる。
そして、野球を通して君は「最後まで諦めない」ことを学んだはず。
諦めない気持ちがなければ奇跡は起きない。
試合終了のサイレンが鳴るまで勝敗はついていない。
何点差があっても試合は最後までわからない。
全国の高校球児諸君・・
最後まで諦めない夏を・・
神奈川は、今日、夏の大会の抽選を迎えます。
私の娘も最後の夏を迎えます。
いよいよ夏が始まります。
いや・・『いよいよ始まる』というより『とうとう始まってしまう』という言葉が本心かもしれません。
一日でも、いや一分でもいい。
長い夏を…そう想う親心です。
そして皆さんのお子さんと親御さんにも長い夏を・・
例え大差になったとしても・・
スタンドから『奇跡』を願いましょうね。
ここまで来たら、親にはもう願う事しか出来ませんから・・~年中夢球~
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