高校野球それは負け犬じゃない

仕事帰りの電車で高校３年生の教え子とバッタリ会いました。

強豪校に進んだ彼。

残りわずかな高校野球

残りわずかな高校野球。

『どうだ？がんばってるか？』

そう僕が聞くと

『厳しいっす。夏もメンバー入れないと思います』

と答える彼。

『それでもがんばったんで・・もう悔いはないです』

と彼は作ったような笑顔でそう答えました。

『お前さ・・まだ残された時間があるんだろ？数か月後に【俺はがんばったな。後悔してないな】って自分に言い聞かせるつもりか？』

そう彼に話しました。

まだ諦める時期じゃない

自分と戦ったのか？

ライバルと戦ったのか？

今はまだ諦める時期でないし…

まだ戦う時期だと彼に伝えて別れました。

自分は甲子園に出るという夢を抱き・・

強豪校に進む。

ですが、そこには今まで見たことのないような選手達がたくさんいる。

それでも負けないと自分に言い聞かせ練習をする。

だけど・・

なかなか縮まらない差。

迫りくるタイムリミット。

その中で彼のように・・

【自分で自分を慰め始める選手】

が出てきます。

負け犬なんかじゃない

気持ちもわかります。

でも・・

まだその時期ではないんです。

それはまだ先でいい。

チームのサポートを考えるのはメンバーに入れなかった時に考えればいい。

この時期にたとえ可能性がわずかでもまだ希望は残っているんです。

今はまだ戦える。

今をがんばるからこそ・・

メンバーに落ちても得るものがあるはずなんです。

後日・・

彼から私の所に連絡が来ました。

『リトルの時に 強豪チームと戦う前に僕たちが負けそうな雰囲気の時に【戦って負けるのは負け犬じゃないけど戦う前から逃げ出そうとしているのは負け犬だ】って言ってくれた言葉を思い出しました。残りわずかですが、死に物狂いでがんばります！】』

彼の最後の夏まであとわずか・・

でもまだ【希望】は残っています。

～年中夢球～