横浜DeNA選択希望選手
石川達也。
1週間前・・
教え子である達也に連絡を取りました。
リトルを卒団後もずっと連絡を取り合っていた達也。
『お前・・指名されなかったらどうするんだ?』
そう尋ねると
『指名されなかった時の事なんか考えていません』
達也はそう言いいました。
そう・・
コイツはずっとそういうやつでした。
僕は節目に達也にずっと聞いてきたことがあります。
『お前これからどうするんだ?』
この言葉・・。
リトルを卒団する時・・
シニアを卒団する時・・
アイツが必ず行っていた言葉。
『プロに行きます』
甲子園で履正社戦で負けた後・・
一緒に飯を食いながら僕は達也に聞きました。
『お前これからどうするんだ?』
食べていたラーメンの箸を止め
『大学に行きます』
と言った達也。
初めて・・
プロという言葉が消えました。
すると・・
すぐにいつもの笑顔で
『行きますよ・・プロ4年後に。』
そう答えてくれました。
達也を一言で言うなら『ヤンチャ』。
そのヤンチャさから・・
彼は僕に一番叱られた選手の一人でもあります。
リトルを卒団する時に達也のお父様にこう言われたことがあります。
『本間さん・・達也は本間さんに会っていなければチームという大切さを知らなかったと思います』
この言葉は指導者として一番嬉しい言葉であり
僕を指導者として支えてきてくれた言葉になりました。
石川達也という名前が指名された瞬間・・
自然に涙が溢れてきました。
たくさんの方からお祝いの連絡が入ってきました。
指名されてからおそらく数分後・・
電話が鳴りました。
達也からでした。
『本間さん!やりましたよ!』
声を聞くと更に涙が出てきて
『夢が叶ってよかったな』
と当たり前の言葉しかかけられない自分に達也はこう言いました。
『本間さん・・本当にありがとうございます。リトルの時・・本間さんに出逢っていなかったらこの日はなかったと思います』
その言葉を聞いた瞬間・・
涙はあふれ出しました。
電話を切る瞬間・・
達也は
『これでやっと寝れます』
と笑いながら話しました。
きっと・・
こいつも色々なものと戦っていた数週間だったのだと・・
改めてそう感じました。
達也は高校2年の時・・
ハマスタの決勝の先発のマウンドに立っていました。
そして・・
高校3年生の時は
ハマスタの優勝したマウンドに立っていました。
達也の投げる姿を思い出す時・・
いつもハマスタで投げる達也を思い出します。
電話を切る前に・・
いつも聞いている言葉を達也に聞いてみました。
『お前・・これからどうするんだ?』と。
『早く支配下になってハマスタのマウンドに立ちます!』
そう力強く答えてくれた達也。
ハマスタのマウンドに・・
達也が戻ってくることを楽しみにしています。
夢は持つものではなく叶えるもの。
ヤンチャな教え子からまた一つ教えてもらいました。
~年中夢球~