あるチームと公式戦で2回戦って・・
2回とも敗れた年代の話です。
そのチームさんは大きな選手ばかりいるチームさんで・・
1番バッターから9番バッターまでホームランが打てる子が揃っている【強力打線】。
私は体の大きさを負けにするのは嫌いですが・・
2試合とも大事な場面でホームランを打たれ・・
その後もホームランで突き放される・・
そんな試合展開でした。
あの【強力打線】をどう抑えるか・・
どうすれば子供に勝たせてあげることが出来るのか・・
抽選が決まってから僕の頭の中は・・
ずっとそのことでいっぱいになっていました。
ミーティングで子供達に
『どうやったら勝てるのか』
をテーマに話し合いをしました。
ウチにはホームランバッターはいません。
・全員で1点を取りに行く
・全員で1点を防ぐ
・2点差以内でくっついていく
・最後まで絶対に諦めない
こんなことが選手から話されました。
そして…
キーワードは【繋ぐ】。
守備も攻撃とも全員で繋ぐ。
ベンチの選手も声で繋ぐ。
『向こうが【強力打線】なら…
ウチは【協力打線】だな』
と僕が言うと…
『本間コーチ…いいっすね。それ。』
子供達が笑顔で答えました。
試合当日・・
2ランホームランで先制されたものの・・
ウチはヒットのランナーをバントで送り・・
タイムリーで1点を返しました。
しかし・・
相手チームにソロホームランを打たれ・・
いつもと同じような展開になり劣勢に。
1-3のまま最終回へ・・
ベンチは
『繋げ!繋げよ!』
『全員で繋いで行くぞ!』
キーワードの【繋ぐ】の声がベンチから聞こえてきます。
先頭のバッターが粘って粘ってフォアボール・・
フォアボールを選んだ選手がガッツポーズをとったんですね。
そしてベンチも同じくガッツポーズ。
こっちが勝っているチームのような雰囲気のベンチ。
『絶対に先頭が出る』
という強い覚悟が表れたいいフォアボールでした。
そこからは・・
ヒットやフォアボールやバント・・
正にみんなで繋いで・・繋いで・・
逆転勝ちをしました。
この回の長打は0本。
正に全員で勝った【協力打線】でした。
子供は・・
野球は・・
色々な事を私に教えてくれます。
~年中夢球 photo RIE. S~