少年野球~高校野球 野球少年の親と指導者のブログ

先天性心疾患の野球少年~バッターボックスへの夢~

先天性心疾患。

生まれつきの病気を持った小学2年生の野球少年。

野球がやりたい

R君は4つある心臓の部屋が2つしかありません。

単心室です。

今までした手術は4回・・

心臓の血液を綺麗にしなければいけないために朝晩飲む薬。

その薬の影響で出血すると血が止まりにくいそうです。

二人のお兄様と監督をされているお父様のチームに彼は入団しました。

お母様は監督が父だから・・

野球をさせることを決めた部分もあるそうです。

他の方が監督だったら・・

ご迷惑を掛けてしまう・・

そう思って入団させることを決めました。

母は祈るような気持ちで・・

まだ野球をやり始めたばかりのR君。

まだ試合に出ることも少なく今はランナーコーチャーをがんばっています。

当然の事ながら野球をすることでリスクも伴います。

血が止まりにくい状況の彼。

何かで頭を強く打って・・

頭の中で内出血が起きた時・・

デッドボールが頭に当たった時・・

お母様は祈るような気持ちでいらっしゃることと思います。

まだ彼はバッターボックスに立ったことはありません。

監督さんでいらっしゃるお父様も・・

細心の注意を払っていらっしゃるのでしょう。

彼がこのまま・・

バッターボックスに一度も立つことがないのか・・

いつの日にかバッターボックスに立つ日が来るのか・・

それはわかりません。

仮にバッターボックスに立てなくても・・

それだけが野球じゃない。

礼儀や仲間と一緒に喜んだり泣いたりすること・・

そういうものを体験させてあげたい・・。

そうお父様はおっしゃっていたそうです。

いつの日か・・

単心室の人は運動能力が上がりずらいそうです。

つまり・・

練習をしたことがそのまま能力に繋がりずらい。

走るのが嫌だ。

辛い練習が嫌だ。

そう思っている選手達・・

走って足が速くなることも当たり前の事ではありません。

野球が出来る事は・・

当たり前の事ではありません。

R君が野球を続けるのか・・

バッターボックスに立てるのか・・

それは私にはわかりません。

ただ・・

R君が大きくなった時に・・

『野球やっていて良かったな』

そう思ってくれる日が来てくれたら嬉しく思います。

そして・・

彼が大きくなった時に・・

彼だからこそ伝えられることがあるはずです。

がんばれ!R君!

また一人・・

応援したい選手が増えました。

~年中夢球~

この記事を書いた人
野球少年を持つ親御さんと指導者の皆様へ元気を送り続ける[年中夢球]です。 神奈川野球雑誌『ОNEDREAM』に連載中。