「一生懸命」
の語源は
「一所懸命」ということをご存知ですか?
一生懸命と一所懸命の違い
辞書で調べると
「一生懸命」は
命がけで事に当たること。
「一所懸命」は
一か所の場所を命がけで守ること。
こう書かれています。
中世の武士が自分の領土を守るために必死で頑張っていた『一所懸命』が今では物事をがんばることの意味だけが残り今では『一生懸命』に変わっているようです。
一所懸命…
一つの所で命を懸ける。
野球にはたくさんの「一所」があります。
ポジションという所。
マウンドという所。
バッターボックスという所。
コーチャーズボックスという所。
ホームベースを守るという所。
そしてチームという所。
一所懸命がんばる場所があります。
高校3年生はあとわずか…
その一所はベンチかもしれないしスタンドかもしれません。
辛いかもしれません。
今までの自分が否定された気になるかもしれません。
ですが…
そこで「一所懸命」がんばってほしい。
腐ってはいけない。
その一所でがんばることがその辛い気持ちを和らげることになります。
そして・・
チームという『一所』でがんばることが後々の自分の人生の「一生懸命」がんばることに繋がるはずです。
周りの人も『一緒懸命』だったはずです
そこには君達と一緒に汗と涙を流した仲間がいます。
そして…
どんな時にも一緒に見守ってくれたお父さんとお母さんがいます。
辛い時に一緒にキャッチボールをしてくれたアドバイスを送ってくれた兄弟がいます。
高校野球を続けてきた君達には「一緒」にがんばってきてくれたたくさんの人がいます。
みんな『一緒懸命』だったはずです。
君が野球で辛いときに・・
仲間は君と一緒に涙を流し話を聴いてくれたり・・
電話で話を何時間も付き合ってくれたり・・
君が辛いときに・・
母はお弁当に君の好きなおかずを入れてみたり・・
心配でグラウンドの隅でこっそり君の姿を見に行ったり・・
一緒に君とがんばってきた。
父は言葉は少なかったけど送迎をしてくれたり・・
小・中の時は疲れている体にムチを打ち審判をしてくれたりもした。
君が辛いときに・・
兄は自分の経験を語ってくれたり・・
キャッチボールの相手をしてくれたりした。
そういう人達と
『一緒に迎える最後の夏』
がやってきます。
だからこそ置かれた場所がどこであろうと君たちは輝けるはずです。
数年後・・数十年後・・
最後にベンチに入っていたかどうかはあまり大きな問題ではなくなっています。
置かれた場所でどれだけ野球を『一所懸命』やってきたのか。
それが君たちの人生の『一生懸命』に繋がっています。
そこにはたくさんの『一緒懸命』だった人達がいました。
それがわかった時に心から『感謝』という言葉を心で感じとれるのです。
残り約2ヶ月・・
『一所懸命』がんばってください。
そして・・
親御さんも『一緒懸命』寄り添ってあげてください。
~年中夢球~