『どうしてお母さんの言うことが聞けないの?』
『俺の言うとおりにしていればいいんだ』
幼少のころ・・
まだ何がいいか悪いかの彼らに時として強要しなければいけないこともあります。
『お箸の持ち方はこうでしょ』
『あいさつをきちんとしなさい』
親は我が子が自分の言う事を聞いていた幼いころのイメージが残っています。
『子どもは自分の言うことを聞くもの』
いつの間にかそんな思いを持ってしまいがちです。
ロボットは、プログラムが適正であれば、指示した通りの動きをします。
指示した通りの動きをしないということは子供が『ロボット』ではなく『人格を持った人間』だからです。
言うことを聞かないからと言って…
ロボットのように頭をたたいたり無理矢理理由もなく押し付けてはいけません。
こう教えたからこうなるはず。
そんな『公式』を親が作り・・
親が作った答えを子供に出してもらおうとします。
でも…
親も何が正解がわからないから辛くなるんですよね…
進路もそのうちの一つです。
親には親の考えもあるでしょう。
『この高校に行きなさい』
『この高校で野球をすることが一番だ』
そんな親の『公式』に…
子供は首を縦に振らない時があります。
『俺は○○高校で野球をやりたい』
という『自分の意見』が出てきます。
『何言ってるの!○○高校なんて!私の言うことを聞きなさい』
親御さんは子供のことを第一に考えているのですが・・
一つ一つ 年齢を積み重ねてきた我が子は
『自分の考え』を持ち始めます。
その考えは親御さんと違うのかもしれません。
親の考えを話すことも必要なことですし導きを示すことも必要でしょう。
しかし…
ロボットを扱うように
『おい!言うこと聞け!』
と話し合うこともなく親の公式の答えを押し付けるだけではロボットに話しているのと同じです。
知らず知らずに『親が作った公式』を作ってきたのかもしれません。
そして知らず知らずにその『公式の答え』を子供に求めているのかもしれません。
私たちの親はどうだったのでしょう。
公式通りの答えを私たちが出さなかった時に・・
『そうかそういう答えもあるのか』
とまずは受け止めてくれていたのではないでしょうか。
進路だけでなく・・
野球をしている以上、親子にはいろいろな葛藤があります。
公式の答えががあると思うからこそ・・
しんどさってあるのかもしれませんね。
「これで正解のはず!」
「○○高校に行って野球をすることがこの子には一番いいはず!」
他の子にとって良かった方法も、我が子にとって良い方法だとは限らない・・
そういうことが多々あります。
つまり・・
「公式の答えはない」
のです。
小学6年生は
硬式に行こうか・・
部活に入ろうか・・
中学3年生は
私学に行こうか・・
公立高校に行こうか・・
いろいろな選択肢があります。
答えはありませんが…
進学したチームで「がんばること」がたった一つの正解なのかもしれません。
その答えは3年後・・
いやもっと先に出るのでしょう。
そしてその答えは…
親ではなく・・
子供自身が出すはずです。
~年中夢球~