「理由は何だ?」
私は子供にプレーについての理由を聞きます。
例えばキャッチャーの子が?という配球をしたとします。
「何であの配球だったんだ?」
「何であそこでカーブなんか投げさせたんだよ!」
と頭ごなしに怒っても次に繋がらないと思うんですね。
純粋に聞いてみたいんです…子供の考えを。
考えるからこそ次のプレーに繋がり、野球の奥深さがわかると思うのです。
ただ
「カーブだったら打ち取れそうだったから」
みたいな理由は禁止にしています。
それは「理由」になりませんから。
「理由」=「根拠」です。
子供がそのバッターを打ち取れる根拠を知りたいんです。
ある時…
3球続けてアウトコースへ配球し、4球目もアウトコースのサインで打たれてしまいました。
ゲーム終了後にキャッチャーの子に「理由」を聞いてみました。
「4球アウトコースを続けたけど、どこかで1球インコース見せようとは思わなかったか?それとも4球アウトコースを続けた理由はあるの?」
彼は
「3球目にインコースでしたよね?」
「いや4球目とも外だったぞ」
彼は3球目にインコースのサインを出したのですが、ボールは逆球になってアウトコースに来てたんですね。
彼は「来たボール」ではなく「サインを出したボール」で配球していたので結果的にアウトコースを4球続けてしまったことになります。
「いいかい、サインした配球じゃなくて来たボールで配球するんだぞ」
と話しました。
頭ごなしに叱っていたら、子供もわからないままで先に進んでしまいます。
もちろん、リードに正解はありませんが。
ある時…
大事な場面でノーサインで盗塁をしてアウトになった子がいます。
「あそこで走った理由は?」
と聞きます。
「行けると思いました」
は「理由=根拠」にはならないので禁止です。
「今まで三球続けて牽制を投げたことがなかったので逃げれると思いました」
おー…きちんと根拠があったんだなと感心しました。
「根拠があったならそれはそれでいい。だけど点差と場面を考えたらあそこは行く場面ではないな。それにピッチャーがここぞという場面までわざと三球牽制を続けてこなかったのかもしれない。そう考えるとお前はその罠にかかったのかもしれないな」
彼等はまだ子供です。
一つ一つ野球を覚えている最中です。
監督やコーチの思い通りに彼等は動いてくれません。
ただ彼等の頭の中にある「理由」を聞いてあげることで次に繋がります。
子供は「野球勉強」をしないといけません
逆に子供からすると「理由」を言えるようにならなければなりません。
「理由」を言えるということは野球を勉強している証拠です。
「何となく」一つ一つのプレーをしていても上達しません。
野球中継を見たり、youtubeを見たり、そして、練習や試合で野球を勉強しなければいけません。
そして、失敗も大切なことです。
失敗が次に繋がるためには「理由=根拠」があることです。
そうやって野球の奥深さが‥野球の楽しさがわかってくれたら嬉しいですね。
~年中夢球~