この時期は卒団式が行われているチームさんも多くあります。
またこれから行われる卒団式の準備に忙しいチームさんもあるでしょう。
毎年…
卒団式の前日に「今年は泣かない」と決めて臨みますが…
毎年、誰よりも先に泣き…
誰よりも大声で泣きます。
この子達に教え残したことはないか…
辛い練習を乗り越えこの日を迎えられたこと…
そしてこの日を迎えた親御さんの気持ち…
色々な気持ちが混ざり合いますが
「この子達ともう一緒に野球ができない」
その想いで胸がいっぱいになります。
優勝出来た年代もあれば…
優勝出来なかった年代もあります。
関東大会や全国大会に出場した年代もあれば…
神奈川の外に行けなかった年代もあります。
結果は毎年違います。
でも毎年必ず同じことがあります。
それは
「子供が成長したこと」
技術的なことはもちろんですが野球を通して成長したことが卒団生一人一人にあるわけです。
グラウンドに来れず1年間休んだけどがんばって練習に来られるようになった選手。
自分自身に勝った「成長」でした。
サヨナラ負けをした日の翌週から誰よりも早くグラウンドに来て走り込みをしたエース。
悔しさを強さに変えた「成長」でした。
ワンマンプレーが目立ったけどチームプレーを覚えた選手。
仲間を想い遣ることを覚えた「成長」でした。
卒団式で何を話そうか悩んでいる監督さんやコーチの方はその「成長したこと」を卒団式の言葉にしてみてもいいかもしれませんね。
一人一人が成長したということは「チームが成長したこと」になります。
優勝したことや全国大会に出場したことも嬉しいことですが子供が「成長したこと」が指導者として…親として何より嬉しいことではないでしょうか?
そして、それこそが少年野球の目的なのではないでしょうか?
私のチームでは卒団する子も親も涙を流しますが下級生の子も親も涙を流します。
ゆずり葉が落ちる時です。
ゆずり葉という木をご存知でしょうか?
若葉が出たあと、前年の葉がそれに譲るように落葉することからこの名前が付けられている木です。
卒団していく子達は去年の先輩から引き継いだものを下級生にしっかり伝えこのチームでの役目を終えます。
卒団式はこのチームから「卒業」すると同時に今までの「自分との卒業」をすることになります。
私は卒団する子に
「中学や高校で野球をしている時に「リトルの野球が楽しかった」と思いださないでくれ。中学や高校で野球はリトルとの楽しさの質は変わるだろうけど今が楽しいと感じて野球をしてほしい。リトルの思いだしかたを間違えるな」
そう話しています。
そして…
「リトルがあったからこの辛い状況も乗り越えられる」
「リトルの仲間も今がんばってるから俺も負けられない」
そういう思い出しかたをしてほしいと話しています。
~年中夢球~