キャッチャーというポジションは唯一全員の顔を見て守るポジションです。
そしてただ一人ダイヤモンドの外に守るポジションです。
キャッチャーは扇の要でありダイヤモンド上では事実上の監督になります。
よく叱られる事が多いポジションですが・・
それは、捕手のリードや見落とし一つで試合が動いてしまうからです。
だからこそ面(マスク)を被り・・
色々な『面』を見なければいけません。
見えている野手の8人とバッターの外面(観察力)。
そして、その外面とは違う心を見抜く内面(洞察力)。
そういう色々な『面』が見えてくることによって試合の【場面】や【局面】をマスク越しに考えていくのです。
面越しに見る観察力と面の中で考える洞察力が捕手には必要になってきます。
キャッチャーは観察力が必要です。
何かしかけてくるかもしれないと相手ベンチを観察する力。
味方のピッチャーがイライラしているかどうか観察する力。
イライラしているのが見えたらタイムをかけるなり間を取る必要がありますね。
守備位置を観察する力。
色々なことを観察する力は試合だけではできません。
普段の練習はもちろんですが私生活でも『観察する力』がある選手がキャッチャーには大切です。
観察力とは「目に見える範囲」を見る力です。
対して洞察力とは、観察した事からバッター心理を見抜く力、推理する力のことです。
キャッチャーのリードに必要な『駆け引き』に必要な力ですね。
この『洞察力』の前提には『観察力』があってのことです。
観察したことからどうやってこのバッターを打ち取ろうか・・
バッターは次の球で何を待っているのか・・
そういうことを見抜き、推理することです。
一打席目は初球のストレートを打たれた。
さて二打席目・・
セオリーでいけば変化球から入ろう。
いや・・待てよ・・
バッターも同じことを考えてカーブを狙っているかもしれない。
バッターボックスの立ち位置は・・?
裏をかいてインハイのまっすぐから入ってみるか・・
いやコントロールミスがあったら長打が怖い・・
こんなことを考えてるだけでワクワクしてきちゃいますね(^_^;)
このキャッチャーの洞察力でピッチャーの投げる球が決まります。
そして、それによって守備のポジショリングも変わってきます。
つまり、自分の『観察力』と『洞察力』でチーム全員が動くわけです。
これがキャッチャーの醍醐味であり、一番面白いところではないでしょうか。
面越しから見える色々な場面や局面で自分が試合を動かす。
面越しから見えている場面と局面が捕手にどう映ってるのか・・
大変なポジションですが野球の奥深さを一番知ることが出来るポジション・・
それがキャッチャーなのではないでしょうか?
~年中夢球 photo kfp_c324~