「エラーをするな!」
「フォアボールを出すな!」
「何度言わせるんだ!」
「俺の言う通りにやれ!」
試合の最中に監督・コーチのこういう声を耳にすることがあります。
その言葉…
裏を返せば
あなたが教えてきた結果
・・エラーをしてしまっています。
あなたが教えてきた結果・・
ストライクが入っていません。
何度言わせるんだ!
・・何度言われてもわからなかったのかもしれません。
俺の言う通りにやれ!
・・小学生が言われたことを100パーセント出来るのはかなり難しいことです。
こういう言葉を言われて発奮するお子さんも中にはいるでしょう。
しかし、そうでないお子さんもいます。
そうでないお子さんはこの怒号の中、ともかく失敗やミスをしないようにと願い試合に臨んでいます。
このような「否定」と「強制」の言葉は子供の自主性の弊害となります。
自主性がなければそれは「やらされている野球」です。
「エラーをするな!」「ストライクを入れろ!」「何度言わせるんだ!」「俺の言う通りにやれ!」
選手は指導者のロボットではありません。
もちろん、こういう言葉に対しても負けない強い気持ちを子供自身も持たなくてはいけません。
ですが指導する側の我々も色々考えなくてはいけないのではないでしょうか?
この状況の中、エラーやミスをしてしまった選手には、こんな言葉が飛び出してきます。
「お前、試合が終わったら覚えてろよ」
「お前、どうなるかわかってるんだろうな」
これでは脅迫です。
そして、その言葉を言われた子供が正常な心理状態でプレーすることは難しいでしょう。
試合中にこういう言葉を言ってしまうのは何故なのでしょうか?
言わなければ気がすまないんですよね。
子供のことを想ってではなく、自分だけのことを思って、言わなければ自分の気がすまない。
確かに我々は試合中にスタメンを決めサインを出します。
でも100%それが上手くいく試合などほとんどありません。
その時に子供を口撃しても負のスパイラルになるだけです。
他に出来ることがあるはずです。
試合中に出来なかったことは指導している側に問題があったわけです。
「俺はそんな野球教えてねえ」
ミスが出るとこんな言葉も耳にします。
周りの目が気になっていませんか?
こんなミスをするようなチームの監督だと思われたくない…
俺はちゃんと教えているのに子供が出来ないんだ・・
子供のせいにしないで自分の指導力をもう一度考えたほうがいいかもしれません。
否定と強制の言葉を使っていても子供は「はい」と言うでしょう。
そう言わなければまた否定と強制の言葉が襲ってきますから。
時には力を持ってでも「はい」と言わせなければいけない時もあります。
ですが、全て強制と否定の言葉だけで「はい」と言わせても・・
子供は「心」を持っています。
子供は指導者のロボットではありません。
~年中夢球~