体操界ではコーチのパワハラ問題・暴力事件が連日報道されています。
日体大陸上部のパワハラ問題・・
指導者と選手の間の問題が連日のように報道されています。
このような事件が報道されると指導者の『資格』の問題が議論されます。
野球界には基本的に『指導者としての資格』がありません。
昨日までお父さんだった方が今日からいきなり
『コーチ』
になることも少なくありません。
野球界の資格の話になるとサッカーの事とよく比較されます。
サッカーは『コーチングライセンス制度』というものが存在し、小学生、それ以上の年代にプロと段階別に分けられています。
公式戦になると、必ず、ベンチにはライセンス取得者がいなければなりません。
こう言ったことから野球界でも『ライセンス制度』を導入すべきだという意見が出て来ます。
ただ一概にサッカーのライセンスと野球を比較するのも難しい部分があります。
それは『組織の複雑化』です。
サッカーは国際サッカー連盟(FIFA)を頂点として、縦のラインがきっちり一つの組織のなっているのに対して野球界は実に様々な組織があります。
私の知り合いの少年野球でも公式戦は『講習会』を受けた者が必ずベンチに入らなければいけなくなったそうですが
これはあくまで『区大会』の話です。
少年野球には区連・市連・県連などの組織があり市連・県連の試合にはこれは適応されないそうです。
また中学のクラブチームもシニア・ボーイズ・ポニー・ヤングなど様々な団体があり、指導者のライセンスを一つのものにするのは難しいものがあります。
本来であれば『日本野球界のライセンス』という共通した一つの資格があることが望ましいでしょうがそれを実現することは難しく長い年月も必要になることでしょう。
又、形だけの『講習会』を実施してもそこに本当に意味があるのかどうかを考えなくてはいけません。
資格を持ったとしても形だけのものであればパワハラ問題や体罰はなくならないでしょう。
私は『資格』制度を導入することも一つの方法論だと思います。
しかし指導者にとって一番必要な事は
『指導者の資格』
ではなく
『指導者としての資質』
のはずです。
~年中夢球~