高校野球の最後の試合・・
大差がついているのになんであんなに一生懸命やっているんだ。
そう思う方もいるかもしれません。
9回まで戦えないかもしれません。
誰のために野球をしているのかと聞けば選手は
「自分のため」
だと言うでしょう。
ですが、誰のお陰で野球が出来ているのかと聞けばどうでしょうか・・
「仲間のお陰で」
「親のお陰で」
「地域の方のお陰で」
「監督のお陰で」
選手にはたくさんの「お陰」がついています。
たくさんのお陰があったからこそ、夏の大会のこのグラウンドに立てる。
だから・・
夏の大会で何点差があっても・・
どんな強豪校と当たっても最後まで諦めるわけにはいかないのです。
そして、そのお陰は「ために」に変わる。
試合で大差がついた時に、ベンチを見てください。
試合で大差がついた時に、スタンドを見てください。
「仲間のために」
「親のために」
「地域の方のために」
「監督のために」
君たちを支えてくれた「お陰」は「ために」と思うことで君たちに力が宿るはずです。
高校野球を最後までやり遂げるお子さんたちは立派です。
高校球児でありながら孝行球児です。
だけど…
一人ではここまでたどり着かなかったはずです。
大差がついていてもグラウンドの選手が諦めていないように・・
親もスタンドの仲間も最後まで諦めていないはずです。
「奇跡」なんていうのは、そうそう起こるものではありません。
だから奇跡って呼ばれています。
なぜ奇跡を願うのでしょうか…
君も親も仲間も「勝ちたい」というより「負けたくない」と強く願うからはないでしょうか。
負けは高校野球の引退を意味し、仲間ともう白球を追いかけることが出来なくなってしまうから。
だから…
今までしてもらった「お陰」を「ために」に変えて何点差があっても諦めずに「奇跡」を起こそうとしているのです。
何年か前の星稜さんや仙台育英さんみたいな奇跡が起こるかもしれないのです。
君が少年野球からがんばってきた野球の「軌跡」
高校の仲間と歯を喰いしばりながらがんばってきた「軌跡」
親子で辛いことがあっても乗り越えてきた「軌跡」
その「軌跡」が「奇跡」に繋がることがあります。
試合終了のサイレンが鳴るまで勝敗はついていません。
何点差があっても試合は最後までわからないのが野球です。
仮に・・
10-1で負けたとしても・・
懸命に取った1点が・・
ヒット1本が・・
今後の彼らの人生に大きな大きな自信となっていくはずです。
~年中夢球~