朝5時…
目覚ましがかかっていないのに目が覚めてしまう朝。
もう野球は終わったのに…
お弁当…
たくさんのお肉を思わず入れてしまう。
洗濯…
ユニフォームがない洗濯機の景色にまだ慣れない。
週末…
子供の野球を観に行かなくなる週末が始まる。
背番号…
もう背番号を縫うこともない。
あれだけ、もっとゆっくり寝ていたかったのに・・
あれだけ、お弁当を作るのも大変だったのに・・
あれだけ、野球以外に行きたい所があったのに・・
長い長い親子の野球人生が体に染み付いてしまっていますよね・・
それだけ「野球」というものが親子にとって生活の一部になっていたのでしょう。
高校野球が終わると親御さんがいわゆる「脱け殻」状態になってしまうことがあります。
一生懸命、我が子を応援してきたからこそ起きてしまう感情でしょう。
アルバムから少年野球の姿や中学野球の姿を見て・・
もう見ることのないユニフォーム姿を見て・・
昔を懐かしがっている方もいらっしゃるかもしれません。
こういう節目に過去を振り返ることはとても大切です。
野球を辞めてしまうかもしれないと思ったあの日。
大事な試合で負けて悔し涙を流したあの日。
あの時の過去があったからこそ、高校野球最後の日を迎えることが出来たはずです。
そして…
過去を振り返ることでたくさんの人に支えられてきたことがわかります。
野球を辞めようと思った時に支えてくれた少年野球の仲間。
悔し涙を流した時に支えてくれた中学野球の指導者。
よく野球は一人では出来ないと言いますが、親子だけでも、きっとここまで来ることは出来なかったはずです。
そして・・
あなた方親子も「誰かのため」となって、助けてきたはずです。
「脱け殻」状態になってしまうのは・・
それは、きっと、本気で我が子の野球を応援してきたからです。
ですが、いつまでも「脱け殻」であってはいけません。
お子さんの新たなプレーボールがはじまります
過去を振り返った後に、また前を向かなくてはいけません。
もう野球のために早く起きることもないかもしれません。
もう背番号を縫うこともないかもしれません。
もうお肉がたくさんのお弁当を作ることはないかもしれません。
もう野球をしている我が子を応援することはないかもしれません。
ですが…
お子さんにはまた新たな人生の「プレーボール」が始まります。
野球をしている我が子をあれだけ応援できた親御さんだから、これからのお子さんの人生も応援出来るはずです。
この写真・・
昨夏に引退した高校3年生の背番号です。
最後の試合で背番号を外す時にお母様のこの背番号の裏の一言に気がついたそうです。
そして、最後の試合で打てたヒット。
お母様が背中から後押ししてくれたヒットだったのでしょう。
我々も野球を終えた後でも我が子の背中を後押ししていく親で有りつづけたいですね。
~年中夢球~