高校3年生だけでなく中学野球もリトルリーグも最後の夏は近づいています。
高校3年生は引退試合が終わった選手は、一区切りをつけ、これからは、チームのための応援部隊にまわります。
高校2年生や1年生には3年生のその姿がどのように映っているのでしょうか。
メンバーに選ばれなかった3年生がチームのために必死に応援している姿に熱い感情が湧きでてくる下級生も多いはずです。
引退を目の前に控え、高校3年生・中学3年生の先輩たちは、この時期に、後輩の選手に成し遂げられなかった悔しさ・代々伝わってきた伝統を後輩に譲ることによって役目を終えます。
成し遂げられなかった甲子園。
成し遂げられなかった全国への道。
色々な想いを後輩たちに託していきます。
その想いをグローブに込めて、後輩にグローブを渡す選手もいます。
先輩の汗が染み込んだグローブ。
きちんと手入れをしたそのグローブは、また次の年代の後輩へ譲られていきます。
そして、また次の年代へ。
たくさんの先輩の想いと汗が詰まったグローブになります。
グラウンドの土にも先輩たちが残してくれた汗と涙が詰まっています。
中学1・2年生も・・
高校1・2年生も・・
この夏だけは
『先輩のために』
戦う夏になります。
一日でも長く先輩と野球をしたい。
人生において…
誰かのためにがんばる。
誰かのために戦う。
そういったことはなかなか経験出来るものではありません。
その経験がこれからの人生にも活きていくのです。
引退した選手が残していくもの…
それは…
「伝統」と呼ばれます。
変わっていいものもあれば、変わってはいけないものもあります。
代々、伝わってきたチームカラー。
それは、元気なのかもしれません。
決して最後まで諦めない姿勢なのかもしれません。
笑顔なのかもしれません。
そういう根っこは変わらずに、若葉である後輩選手たちが新しいものを付け加えていくことがチームとして必要なことです。
守るべきことと変えていくべきこと。
現状維持は後退を意味します。
ウチのチームの卒団式は卒団する方も号泣するのですが、一緒にプレーをしてきた1学年下の選手たちも号泣します。
この瞬間に、卒団生の葉は落ちますが、新たな最上学年生が若葉を出す瞬間です。
根っこは変わらないまま・・
『チームカラー=伝統』
というのは一年だけでなく、長い期間を経て、卒団していったたくさんの選手たちが作ってくれたものです。
この夏も…
たくさんの先輩が…
たくさんのものを…
後輩に残していくはずです。
~年中夢球~