我々指導者や親御さんは子供に
『勝たせてあげたい』
そう誰もが思っています。
ですが、当然のことながら勝負に負けることもあり、それをどう今後の糧にしていくのか・・
その敗戦を子供たちがどう成長していくのかを見守ってあげることが大切だと思っています。
私が指導していたある年代の選手たちのお話をさせていただきます。
この年代は中々勝つことができずに公式戦も練習試合も連敗をしていた時期がありました。
試合をすればするほど自信を無くしていく・・
そんな感じでした。
それでも彼等の言動から
『勝ちたい』
という気持ちはひしひしと伝わってきました。
「勝つことだけ」を考えれば、 あえて練習試合で自分たちよりも力の劣る相手を選んだり 「勝つこと」はできると思います。
現にコーチの中でも負け癖がついてしまうので少し力の劣るチームさんに練習試合をお願いしてはどうかという意見も出ました。
しかし・・
彼等はそこに「喜び」を感じられるのだろうか?
私はそう思っていました。
一度、この年代の選手に意地悪な質問をしたことがあります。
「なかなか勝てないなあ。みんなの友達の野球が上手な子をチームに誘ったら勝てるかもしれないよ?」
すると子供達はこう答えました。
「いや・・それじゃ意味ないです」
「このメンバーで勝ちたいんです」
この答えを聞いてホッとしました。
内心・・
『そうだそうだ』
と言われたらどうしようと思っていたので(笑)
子どもたちはきちんとわかっているんです。
「勝つから楽しい」
のではなく
「勝ち方」
が大切であることを・・
勝ち方がねじ曲がってしまうと本当の意味で喜べないことを子供たちは分かっているのです。
この子たちはこれから必死に野球に取り組み東日本大会にも出場しました。
その記事はこちらから↓
この子たちの当り前そうに見えるこの考え方を見失っている指導者の方をお見かけします。
自分の『私情』で勝ちにこだわる『勝利私情主義』の指導者にはなっていけません。
勝負である以上『勝つ』ことは大切なことです。
ですが・・
『勝つ楽しい』
前提には
『勝ちかたの大切さ』
があるはずです。
そして子供はそれをきちんとわかっています。
だからこそ・・
指導者の考え方が大切な気がします。
~年中夢球~