自分でやりたい!と言い始めた野球・・
だけど我が子を見ているとやる気が感じられない。
子どもに対してこんな思いを抱えたことはありませんか?
一言にやる気が見られないないといっても色々なケースがあると思うんですね。
そして、その多くは
『やる気がない』
わけではなく
『何をしたらいいかわからない』
場合が多いのです。
少年野球の子供は様々です。
こちらが何も言わなくてもアグレッシッブにどんどん自分で練習する子もいれば
野球は好きだけどどうしていいかわからないという子もいます。
こういう子に
『ちゃんとやれ』
『やる気を見せろ』
『一生懸命やれ』
と言っても、こういう言葉は彼らに抽象的すぎてピンと来ないわけです。
そして、我々大人が考えている
『やる気』『一生懸命』が
子供と一致しない時もあります。
こういう時に親御さんや指導者の方はイライラしてしまうのではないでしょうか?
そして言ってしまう一言。
『やる気がないなら辞めろ!』
子供たちの多くはやる気がないわけではないのです。
抽象的な言い方を変えるだけで子供の心に届くことがあります。
『野球を一生懸命やるってどういうことだと思う?』
『大きな声を出すこと』
そう答えたなら
『よし!じゃあ少しずつでいいから大きな声を出すようにしてみようぜ!』
と答えてみてはどうでしょう。
『全力疾走すること』
そう答えたなら
『よし!じゃあ今日はともかく一日全力疾走しようぜ!』
と答えてみてはどうでしょう。
彼等が考えて今出来ることを具体的に話してあげることで抽象的だった『やる気』『一生懸命』が彼らの中で分かるかもしれません。
「どうせ無駄」
「自分はレギュラーなんかになれない」
と、行動を起こさない子どももいるでしょう。
そんなときは、子どもの心の中でも悪循環が起きている可能性があります。
やる気はあっても無理だと自分で決めつけてしまっている子。
そんな時に
「やる気がないなら辞めてもいいよ」
なんて言われたらどうでしょう。
親や指導者の立場として
「それでも今出来ること」
を子供たちと考えることが大切なのではないでしょうか?
今日出来ること、今出来ることへ目を向けさせる声のかけ方をすべきだと思います。
どうせ無理だと思っている子は練習にも身が入りません。
他の子と実力が大して変わらないのにそういう思いからどんどん実力もつけられてしまうのです。
それがエスカレートすると『僕はチームに必要ない人間だ』とさらに悪循環になってしまうこともあります。
指導者であればその子に『役割』を与えてあげることでその子の存在を認めてあげることも一つの方法です。
野球以外に何かやりたいことが見つかったのならば別ですが・・
やる気がないわけではないけど何をしていいかわからない子。
野球が好きなのに自分で限界を決めてしまってやる気を自ら失わせている子。
きっと彼らはさまよっているのです。
そんな時に
『やる気がないなら辞めていいよ』
と言う前にかける言葉がまだあるはずです。
~年中夢球~