学童野球の野球チームさんは新チームが動き出した所でしょうか?
みなさんの少年野球の新チームの目標はもう決まっているでしょうか?
私も新チーム結成の時に一年間の目標を決めますが子供たちに話しあわせ子供たちに決めさせています。
『神奈川で優勝をする』
『関東大会に出場する』
『全日本選手権出場!』
だいたいこんな目標が毎年決められていきます。
その目標が決まると今度はそのために何をしないかと言う事も子供同士で話し合いをさせています。
ある年代の話です。
このチームの目標も
『神奈川で優勝する』
ということに決まりかけていました。
そして、そのために何をすべきなのかを話し合っていました。
『厳しい練習にもついていく』
こんなことが話し合われているうちに主将の子がこう言いだしました。
『神奈川で優勝するためには、全部が神奈川1じゃなきゃいけないんじゃないかな・・』
おっ・・今までにない展開だと思いながら黙って話を聞いていました。
この発言の意味がわからない子が
『どういう意味?』
と聞くと
『技術もそうだけど・・チームワークとか挨拶とか・・全部が神奈川1位じゃないと優勝なんかできない気がするんだよね』
とその子が話しました。
あー面白い展開になって来た!
と思い私も口を出したくて仕方がないのですが黙って聞いていました。
その子の意見に皆も納得しだしたようです。
キャプテンの選手が
『野球の優勝以外で何で神奈川1を目指すか』
と提案を始めます。
『やっぱり挨拶じゃない?」
『整理整頓もだよな』
『グラウンドのゴミを拾う事もだよね』
『声もだよ!声も神奈川1位になろうよ』
子供たちの中でそんな話し合いがされていました。
そこで、子供たちから私に
『神奈川で優勝する』
という目標ではなく
『神奈川1のチームになる』
にしたいと言ってきました。
私から話したのは
『どういう挨拶がいい挨拶なのか』
『整理整頓をする意味は何なのか』
『声を出す必要性はどうしてなのか』
それを子供に伝えました。
その記事はこちらから↓
練習が始まると・・
『神奈川1位の声じゃねえぞ!それじゃ3位くらいだよ!』
と笑顔で声を掛ける選手達・・
倉庫整理をしていると子供同士で
『これ・・神奈川1位の倉庫になってるかな?』
そんな声を掛け合っていました。
3位の基準は僕にはわかりませんが(笑)
ともかくグラウンドで
『神奈川1・・』
そういう声が子供同士で盛んに飛び交っているチームでした。
グラウンドにゴミが落ちているとこの年代の選手は全員が自分から拾っていました。
あるお母さんが
『学校の廊下に落ちていたゴミを拾って先生に誉められたんです・・今までそんなことしない子だったのに・・』
と嬉しそうに話してくれた事もありました。
ある時・・選手たちが・・
『集合時間を10分早くしてもらえませんか?』
と私に話してきました。
『何で?どうした?』
と聞くと
『10分前に集合してグラウンドの外の道路のゴミ清掃もしたいのですが・・』
と言ってきました。
これを言ってきたのは長い指導歴の中でこのチームだけです。
道路でゴミを拾っていると地域の方が声を掛けてくれるんですよね。
『ありがとうね』
『次は試合いつ?応援しているからね』
こんな風に・・
こういうチームはみんなから応援してもらえるチームになるんだなあ・・
とこの子達に僕は教えてもらいました。
彼等は神奈川で優勝し関東大会準優勝という立派な成績を残しました。
そして・・
野球だけでなく・・
彼等の目標通り『神奈川一になったチーム』だったと私は思っています。
彼等は4月から高校野球のステージに上がります。
~年中夢球~