高校生は厳しい冬の練習の真っ最中でしょう。
今は根を下に下に伸ばす時期です。
その根が春や夏に大輪の花を咲かせるように私も応援しています。
特に雪が多い地方の選手は関係者の方々は本当に大変だと思います。
その雪国には親元を離れ野球留学している高校生もいます。
時に『野球留学』が問題点として指摘されることがあります。
色々なご意見があることでしょう。
高校野球は地元の子で形成されるべきだということもご意見として出ることもごもっとものことだと思います。
ですが・・
高い技術や将来を考え15歳にして親元や故郷を離れ
『野球』
という選択肢をとった少年たちの勇気を否定してほしくないのです。
私の知り合いでは女の子でありながら中学から野球留学をしている子供もいらっしゃいます。
この娘さんにとっては12歳の決断です。
10代の子供が親元を離れ
『野球に打ち込みたい』
『この高校で野球をやってみたい』
という子供の勇気は応援されることはあっても非難されるものではないはずです。
もっと言えば・・
同じ子供を持つ親として15歳の我が子を手放す勇気もあるはずです。
誰だってわが子と一緒にいたいのです。
特に母親はお腹を痛めて生んだ子供です。
遠く離れたところに我が子を行かせたくはないのです。
それでも・・
子供が『野球』という選択肢を選んだ以上
ご飯はちゃんと食べているのか・・
部の仲間とはうまくやっていけているのか・・
そんな心配を胸に毎日を過ごしているのです。
遠く離れた我が子を・・
姿が見えない我が子を・・
毎日応援しているのです。
毎朝、我が子と繋がっている空を眺め・・
『がんばれ!』
とエールを送っている親もいらっしゃるのです。
色々なご意見があるのはわかるのです。
ですが・・
現実にこういう親子がいたら
私は応援したいのです。
野球留学の事がこうして問題視されることがありますが、勉強ができるお子さんが高い志を持ち、所謂一流高校と呼ばれる高校に進学するために寮生活を送っているお子さんもいます。
『野球だけできればいい』
という考えには私も賛同しかねますが、15歳の子が持つ志は野球も勉強も同じなのではないでしょうか?
子供が野球留学している親御さんは『形』でそれを届けることができません。
お弁当も・・
洗濯も・・
背番号を縫ってあげることも出来ません。
だからこそ心で『願う』事しか出来ないのです。
そして・・
野球留学を受け入れてくださる県の皆さんへ・・
『地元の子を応援したい』
と思う気持ちわかります。
それが普通の事でしょう。
ですが・・
親元を離れ故郷を離れて来た選手を温かく迎えてあげていただきたいのです。
『こいつは他県か』
と思わずに
『他県からがんばって来ているんだな!よし応援してあげよう!』
そう思っていただきたいのです。
親元を離れ純粋な気持ちで野球に打ち込む彼らを一人でも多くの方が応援してくださると嬉しく思います。
~年中夢球~