先日、横浜ベイシターズの筒香選手が少年野球の問題点について発言されていました。
その一つに『勝利至上主義』について書かれていました。
勝利至上主義・・
この言葉の捕らえ方は非常に難しいのではないかと考えています。
勝利至上主義というと・・
『勝ち負けがすべてではなく子供が野球を楽しむことが大切だ』
という意見を述べる方がいらっしゃいます。
これも一つの考え方でしょう。
ですが…
私は野球に限らずスポーツというのは前提として『勝つために』やるものだと思っています。
それは少年野球であっても同じです。
子供たちは『勝つ』ために全力で戦っているのです。
少なくとも私の教えた子供たちはそうでした。
ですから、その子供たちの勝ちたいという思いに我々大人は『勝たせたい』と思うわけです。
しかし…
ここで問題になるのはその『勝たせ方』です。
先日、カヌーの選手がライバル選手の飲み物に薬物を入れたことが問題になりました。
勝つためにスポーツのルールを無視すること、勝つこと以外は価値がないのだと考えることがいけないのではないでしょうか?
どんなことをしても勝てばいいという態度は改められるべきです。
少年野球の現場ではどうでしょう。
子供に「勝たせたい」という感情がいつしか大人自らが『勝ちたい』という感情になってはいないでしょうか。
ピッチャーの子の故障を考えずに行う無理な連投。
ベンチの選手をないがしろにする態度。
監督として自分の名声を高めることが目的となっている指導者が残念ながらいます。
こういう方は卒業した選手が有名になると
『アイツは俺が育てた』
などとよくおっしゃいますが、その陰で何人もの選手をつぶしてきたのではないかと思ってしまいます。
『勝利至上主義』というのは勝つことを目的としていることを否定しているのではな『勝ち方』に問題があるということなのではないでしょうか?
筒香選手もそうおっしゃているのだと思っています。
つまり大人の私情で『勝つ』ことは優先させる『勝利私情主義』は許されることではありません。
私は選手が『勝つ』ことを目標に掲げている以上、私も子供に『勝たせたい』と思っています。
勝つことを目標にしているからこそ・・
本気で練習し・・
負けたときは涙を流し・・
そういう感情が出てくると思っています。
本気で勝ちたいから・・
最後までがんばることの大切さを知る。
本気で勝ちたいから・・
仲間を大切にする。
その結果・・
仮に負けたとしても・・
本気で勝ちたいと思ったからこそ
得るものがあるはずなんです。
『負けて得るものがある』
というのは本気で勝ちたいと思ったからこそ出てくる感情です。
だからどんなに強い相手でも
『勝っても負けてもいい』
と試合前に私は言えないのです。
勝とうとがんばっている子供に失礼ですから。
『かつ』という漢字には『勝つ』の他に
『克つ』という漢字があります。
『勝つ』 は、勝負に勝つ、試合に勝つなど・・
『相手に勝つ』ことを意味しています。
『克つ』 は、克服する、乗り越えるなど・・
『自分に克つ』ことで用いられます。
勝負で相手に「勝つ」ためには、まずは自分に「克つ」ことが大切なのです。
そして・・
この「克つ」ことこそが子供たちの将来に役立つことのように思えます。
少年期の勝利とは何かということを考えるとき・・
最後にはここに行きつくのではないでしょうか?
~年中夢球~
いつも拝見させていただいてます。
どうしたらいいのか、対処法が分からず思いきってコメントを書かせていただきました。
息子の野球チームの監督は子供たちに対して手も足も出ます。私には意味のない暴力としか映りません。
昨日は遠征の練習試合に負けて、自分たちのグランドに戻ったとたん「お前ら情けねえよ」とピッチャーとキャッチャーの子を平手打ち&蹴り、です。
負けて悔しいのは子供たちで、指導者ではないと思っています。が、ウチのチームの指導者は子供たち以上に悔しがり、手が出ます。
何年か前の選手の母はそんな指導者に苦情を言ったそうです。が、その後その選手はレギュラーから外されたそうです。
私も本当は暴力は止めてくれと言いたい。でも子供がレギュラーを外されたらと考えると言えない。
母として、これからどういう気持ちで見守ってやればいいのでしょうか?
色々とお辛いですね。
まずはお子さんのお気持ちが知りたいです。
その上でですが
①そのまま我慢してチームに在籍する
②チームを移籍する
③チーム内で改革をする
この3つしか方法はありません。
お話からすると③は厳しそうですから①か②ということになります。
暴力が事実であればこのチームさんに在籍するメリットは何かありますか?
子供も親御さんも安心して野球ができる環境に移籍するのも一つだと思います。
移籍ができない理由があるのでしょうか?