土曜日は娘がマネージャーをしている高校の卒部式に行ってきました。
あの「じぶん史上最高最高の夏」から4ヶ月…
髪の毛が伸びた彼等を見ると「元」高校球児であることを実感すると同時にたった4ヶ月前のあの夏がなんだかとても遠い日のことだったような気がしてきます。
この日が来るまでに一人一人にドラマがあり高校野球を終えることは一言では語り尽くせないでしょう。
彼等は少年野球・中学野球・高校野球と3つの山を登り終えたわけです。
少年野球から中学野球…
中学野球から高校野球…
その山を渡るためには我々指導者の思いもあります。
私は小学生の野球の指導者です。
「野球」というスポーツを彼等が始めた「指導者」であり「始動者」です。
野球の楽しさ…時には厳しさ…
仲間を思い遣る気持ち…最後まで頑張る大切さ。
中学野球という新たな山を登るためにそれらの『アイテム』を彼等に持ってもらい・・
中学のクラブチームの指導者の方や中学校の先生に「架け橋」となって選手にその橋を渡ってもらいます。
中学の指導者の方は今度は「高校野球」という次の山に登ってもらうために少年野球とは違う「野球の厳しさ」「技術」「野球の奥深さ」というアイテムを身に付けさせ・・
高校野球の指導者の方々に「架け橋」となって選手にその橋を渡ってもらいます。
少年野球→中学野球→高校野球と指導者や親御さんの架け橋が綺麗に架けられて子供たちは高校野球最後の日を迎えられます。
一人では渡れず指導者の方や仲間や親の手を借りて橋を渡ります。
高校野球引退という山の頂上から見た景色には何が見えたのでしょうか。
あの時になかなか越えることが出来なかった高い壁が今見てみると低い壁であったこと。
途中、逃げ出そうと思った道の先は真っ暗闇の森だったこと。
そして…
小学校の指導者が架けてくれた架け橋。
中学校の指導者が架けてくれた架け橋。
お子さんが山の途中で立ち止まったり…
橋を引き戻ろうとした時も見守ってくれた親。
高校野球最後の日を迎えられたからこそ見える景色が子供にも親にもあります。
子供はその『架け橋』を夢中で駆けあがっていったのでしょう。
昨日・・
卒部式を終え仕事から帰った私に娘からの手紙が置いてありました。
おそらく初めは野球をやりたくなかっただろう娘。
兄と弟の影響で『野球をやらなければいけない状況』にさせていたのではないか・・
私はずっとそう思っていました。
それが高校野球まで続けてくれ・・
これからも野球に携わろうとしてくれている娘に心から『有り難う』と感謝の気持ちでいっぱいです。
そして『野球に感謝』です。
たくさんの指導者に架けていただいた橋を渡ってきた娘は・・
つり橋のような橋でも・・
もう自分で渡れるのかもしれません。
~年中夢球~