「早く素振りをしなさいよ!」
「毎日ちゃんと走りなさいよ!」
なかなか自主練を真面目に取り組まなかったり…
継続しなかったり…
そんなお子さんに毎日こんな言葉を投げ掛けていると親の方も疲れてきてしまうことがありますよね。
野球は好きなはずなのになかなか行動に移さない…
そんなお子さんもいらっしゃるでしょう。
親からすれば『野球は好きなのに何故・・』
そう思ってしまう事もあるでしょう。
中学生や高校生ぐらいになると自分自身の目標を自分で持てるようになってくる子が多くなります。
「○○高校で野球がやりたい」
「レギュラーになりたい」
そういう強い「意志」が毎日の自主練に結び付いていきます。
また「過去の自分」に勝とうとする選手もいます。
自分のエラーで負けた試合。
チャンスで自分が打てなかった試合。
そういう過去の自分を思いだし2度とあんな思いはしたくないと毎日バットを振る選手もいることでしょう。
「過去」は変えられませんが自分ががんばることで「過去の思い」は変えられます。
小学生のうちは「自分の意」が「意志」と呼べる確固たるものではなく「意思」の子供が多いのかもしれません。
では…
毎日、素振りをしない子にはどうしたらいいのでしょうか?
親が毎日「素振りをしなさい」と言ってする素振りの効果はほとんどありません。
子供がしぶしぶでもやり始めた素振り…
ただ「素振りをしたという事実」だけで親御さんもどこか満足してしまっているのかもしれません。
ですが…
親に言われて仕方なく素振りを始めた子供は
おそらくダラダラとバットを振り無意味な時間を過ごし…
頃合いを見て家に帰ってきているのかもしれません。
ひょっとすると「素振り」すらしていないのかもしれません。
「素振り」
この漢字は読み方が2つあります。
「すぶり」と「そぶり」
親御さんから言われてしぶしぶしている素振りは紛れもなくそれは「そぶり」です。
毎日毎日「素振りをしなさい」と言っているのは
毎日毎日「勉強しなさい」と言われていることと一緒で子供は『耳』でしか反応していません。
失礼ですが・・
『あーうるせーなー』
ぐらいにしか思っていないかも知れません。
「素振りをしなさい」
と毎日繰り返すのであればどこかで時間を作り
「何故素振りをしなければいけないのか」
と言うことを親子で話した方が「耳」だけでなく「心」まで響くことがあります。
もしくは
「素振りをしなさい」
という言葉を言わないようにしてもいいかもしれません。
「素振りしなくていいから」
と言ってもいいかもしれません。
今まで「素振りをしなさい」と言う言葉を「耳」だけで聞いていた子供たちは「心」で感じ始めます。
何で素振りをしなくていいと言われたのだろう。
素振りをしないとどうなっちゃうのだろう。
大切なことは子供に考えさせることです。
小学生の低学年や高学年でもなかなか素振りをしないお子さんには
「素振りをやりなさい」
ではなく
「素振りを一緒にやろう」
という言葉と姿勢のほうがいい場合があります。
素振りを親子で一緒にやるという感覚ですね。
お母さんは
「私、野球のことなんかわからないし…」
そう思われるかもしれませんがアドバイスなどしなくていいのです。
見ているだけでもいいですし、回数を数えるだけでもいいのです。
素振りが終わったら「母特製ドリンク」なんかを用意してもいいかもしれません。
「やれ!」ではなく「親子でやろう!」とシフト変換することも一つの方法です。
何がきっかけとなって子供の『意思』が『意志』に変わるかはわかりません。
大きな成功体験や誰かの言葉・・
そして挫折。
子供の『意思』が『意志』に変わった時・・
『素振りしなさいよ!』
と親が言わなくていい日がやってきます。
~年中夢球~