「ピッチャーだったのに野手に変わって子供が元気がありません」
「内野手から外野手に変わって子供のテンションが下がっています」
「大好きなキャッチャーを下ろされてしまいました」
こういうご相談をとても多くいただきます。
お子さんがポジションに拘りを持つことは僕はある意味素晴らしいことだと思っています。
ポジションが変わったと一言に言ってもその理由は様々でしょう。
①本人の適性がそのポジションではなく他のポジションだと監督.コーチが判断した。
②自分よりそのポジションに上手な子が現れた。
③チーム事情
そのポジションに拘りを持ち続けることも大切なことかもしれませんが野球は「チーム」で行うスポーツです。
チームの監督さんやコーチにコンバートを命じられたポジションでがんばることが必要なはずです。
ポジションに拘りを持っているのが子供ならまだしも…
親のほうが「ポジション」に拘りを持っているのではないかと思う場面を私も見てきました。
「絶対ショートのレギュラーを取られちゃだめよ」
「私はキャッチャーをしているあなたが好きなんだからキャッチャーでがんばって!」
中には
「うちの子にピッチャーをやらせてください」
と直訴する親御さんもいらっしゃいました。
ポジションが代わる。
色々な思いがあるかもしれませんが…
それは一つの「兆し」なのではないでしょうか?
少年野球の時に色々なポジションを経験しておくことは
中学野球や高校野球のために役に立つことが多いと私は思っています。
「兆し」…
何かが起こりそうな前兆。
その兆しを自分の「手」で掴むと
「挑む」という漢字になります。
てへんに兆しで挑む。
楽天の嶋選手は高校までセカンドを守っていました。
大学で監督さんからキャッチャーにコンバートされて今の嶋捕手があります。
兆しが見えた時に自分の手でつかみ取ろうと『挑み』そして戦い続けたのでしょう。
挑み戦い続けることを我々は『挑戦』と呼んでいます。
逆に言うと我々指導者はその『兆し』を正しい眼で見つけることが必要になってきます。
それはポジション以外の事でもあるはずです。
やる気が見られない子に対してやる気を持たせてあげる兆し。
コントロールが悪いピッチャーに制球力がつく兆し。
バッティングにも・・
守備にも・・
何か子供に『兆し』を与えられるような指導者でいたいと思います。
コイツは何を言っても上手くならない・・
そう言ってその子に背を向けて『逃げる』
指導者にはなりたくありません。
~年中夢球~