皆さんは「おもいやり算」というのを耳にしたことがあるでしょうか?
以前にACのコマーシャルで流れていたのでご存じの方も多いかもしれません。
+ たすけ合うと大きな力になる
- ひき受けると喜びが生まれる
× 声をかけると一つになれる
÷ いたわると笑顔は返ってくる
これって正に野球のチームづくりに必要なものだと思うんですね。
練習中や試合中で元気のない仲間をたすける。
ネット出しや重い荷物などの嫌な役をひき受ける。
ミスをして落ち込んでしまった仲間に声をかける。
仲間ががんばったらいたわる。
本来、しつけというのは親の義務だと思っています。
ただ、野球を通してこういうことを感じ取ってくれたら指導者として本当に嬉しく思います。
そして、野球以外の学校生活や私生活でもこういうことが出来るようになってくれて「野球をしていて良かった」ということになるのではないでしょうか?
野球が心を育ませてくれた「球育」なのだと思います。
ただこの「おもいやり算」のように計算通りに上手くいかない事も多くあります。
やんちゃな子がいて、おもいやりを持てない子もいます。
おとなしくて自分から声をかけられない子もいます。
こういう子がいたら
「あいつはだめだ」
とすぐに決め付けるのではなく
時間をかける覚悟も指導者には必要なことだったりします。
指導者と子供・親子・指導者同士・親同士・・
このおもいやり算は我々大人にも言えることですね。
「おもいやり」とは本来自分の所にある「想い」を相手に「遣る」から
「想い遣り」です。
この「想い遣り算」に「~のに」を付けてみましょう。
たすけてるのに・・
ひき受けているのに・・
声をかけているのに・・
いたわっているのに・・
「こんなにお当番をがんばっているのに・・」
「一生懸命教えているのに・・」
こうなると何かの見返りをを求めてしまっていることになり、相手の事を想う「想い遣り」ではなくなってきてしまいます。
子供の中には野球の悩みを心に留めている子も多くいます。
「たすけてほしい」
「ひきうけてほしい」
「声をかけてほしい」
「いたわってほしい」
そういう子供のサインを見落とさないような指導者でいたいと思っています。
又、子供の事を考えないで、ただ自分が怒りたいから怒ることは『想い遣り』ではなく『重い槍』となって子供の心に突き刺さります。
子供同士も指導者も親同士も・・
たすけ合い・・
ひき受け合い・・
声をかけ合い・・
いたわり合い・・
たくさんの『合い』があるチームは
チーム『愛』に溢れているチームさんなのだと思います。
こういうチームこそが土壇場で逆転をしたり・・
大差をひっくり返したり・・
『奇跡』と呼ばれるような試合をするような気がします。
~年中夢球/photo buchiko~