以前、試合をした相手チームさんからかなりキツイ「ヤジ」をかけられたことがあります。
小学生の「ヤジ」なので悪意がないのだと思っていたのですが、
試合を経過していく中である事に気が付きました。
ベンチの指導者が先頭に立って同じようなヤジを飛ばしているんですね。
そして子供たちをそういうヤジを言うようにあおっている姿さえ見受けられました。
身近にいる指導者の方がこうなのですから、子供は「良かれ」と思って言っているのでしょう。
「お前らこんなピッチャー打てないんでどうすんだよ!」
と大人が言えば
「楽勝だよ!このピッチャー!球おせーぞ!」
という子供たち。
「こんなチームに負けたら、お前ら試合終了後、覚えとけよ! 」
と更にいう指導者達。
こういう「ヤジ」にも強くならなければいけないのも事実ですが
大人がこういう手本になるのはどうなんでしょうか。
ウチのイケイケの選手数人がこの「ヤジ」に乗っかり始めました。
「こんなチームに負けんなよ!」
「ピッチャーたいしたことねーぞ!」
言葉の逆襲をやり返しました。
この子達の気持ちも痛いほどわかるのです。
ですが野球は喧嘩ではありません。
その子たちを呼んでこう話しました。
「いいか。野球は喧嘩じゃない。声は自分や仲間を奮い立たせるために使えばいい。相手チームがやっていることは「ルール違反」じゃないけど俺からすると「マナー違反」だ。同じことをやればお前もマナー違反になる。プレーで見せてやれ。プレーで声を黙らせてやれ」
選手たちは皆わかってくれました。
それでも止まらない指導者のヤジ。
そろそろ審判さんに抗議に行こうと思ったとき・・
その監督さんは「厳重注意」を審判さんから受けました。
試合終了後・・
審判さんが僕にこうおっしゃっていただきました。
「あれはマナー違反じゃなくてルール違反です。大会規則にも書いてありますから」
とおっしゃっていただきました。
「フェアプレイ精神」とは何か?
「スポーツマンシップ」とは何か?
選手宣誓にの「正々堂々」の想いは
この指導者にはあったのか?
野球の試合いうのは当然のことながら「相手」があって成り立つスポーツです。
どんな試合でも野球は「礼」に始まり「礼」に終わるスポーツです。
この画像の選手たちのように、そこには同じ野球というスポーツに切磋琢磨してきた相手への「尊敬」の想いが込められているはずです。
同じ「野球」というスポーツをしてきた味方でもあります。
相手を落とし込むような礼儀がない「無礼」なヤジを飛ばすような礼儀を知らない指導者に胸を痛めます。
子供は指導者を信じています。
だからこそ指導者がやっていることをよかれと思って真似します。
指導者は子供の「鏡」でなければいけないはずです。
~年中夢球~