漫画ルーキーズの川藤先生にこんな言葉があります。
「手は握れば拳、開けば掌(たなごころ)。掌とは手の心って意味だ」
「掌」は手の心という意味。
素敵な言葉ですね。
掌・・
①たなごころ
②てのひら
と読みます。
そして、自分の掌と相手の掌を合わせるのが「握手」です。
古代ギリシャで、お互い武器を持っていない事を確かめるために手を広げて見せて、信頼のために手を重ねることが『握手』に始まりだと言われているそうです。
高校野球の試合終了後・・
戦った相手チームと握手をします。
試合終了後。
負けたチームは戦ってきたチームに想いを託し・・
勝ったチームは負けたチームに敬意をはらい・・
負けたチームの涙を胸に刻み込み・・
次の試合に挑む覚悟をする為の握手。
お互いの健闘を讃えて・・
掌と掌を合わせることによって・・
戦った者同士だっからわかるものがあるはずです。
仲間と掌を合わせる
高校3年生、中学3年生は最後の試合の後に、仲間との握手もあるでしょう。
「今まで本当にありがとう。」
という気持ちを手の心に込めて。
一緒に汗を流し、涙を流してきた仲間。
掌と掌を合わせることによって・・
仲間同士だっからわかるものがあるはずです。
そして・・親との握手・・
高校3年生の選手は親と握手をする時があるでしょう。
幼かった我が子が、怪我をしたり、お腹が痛いと言ってきた時に
お母さんやお父さんが掌(てのひら)を当てて
『痛いの痛いのとんでいけー』と言ってくれたら不思議に痛みが和らいだはずです。
それは親の心が手の心に伝わった掌(たなごころ)だったからではないでしょうか?
その幼かったお子さんは少年野球をやり始め・・
中学野球・高校野球へと。
そして高校野球最後の日・・・
幼い時のやわらかくてプニュプニュしていた我が子の手は
何年も何年もバットを振り続け
何度も何度もマメがつぶれた
硬い硬い掌(てのひら)に代わっているはずです。
親子だから
掌と掌を合わせることによって・・
確認できるものががあるはずです。
高校野球最後の日・・
お子さんは涙で『有り難う』が言えないかもしれません。
親御さんのほうも涙で『有り難う』が言えないかもしれません。
でも・・
お互いの掌を合わせて…
手の心である「掌」と「掌」を合わせる事によって、分かり合えるものがあると思っています。
~年中夢球~