『本間さーん!やりましたよ!』
その声はあの頃の少年のような声でした。
声の持ち主は・・
横浜ベイスターズの育成から本日支配下登録されて
本当のプロ野球選手になった私の教え子・・石川達也。
『本間さんには最後の報告にってとっておきました』
そう言ってくれた達也。
育成のドラフト指名の時もすぐに電話をくれましたが・・
あの時はすぐに号泣してしまいましたが・・
今回は達也との電話を切ってから込み上げるように涙が出てきました。
プロに行きます・・。
ヤツはことあるたびにそう言ってきました。
リトルの終わった後も・・
シニアが終わった後も・・
プロに行きますと言ってきた達也。
甲子園で負けた後・・
二人で飯を食いながらこう聞いたことがあります。
『お前・・プロは?』
そう聞くと
『大学行きます!』
と答え続けてこう言ってくれました。
『甲子園が今の自分はまだプロは早いと教えてくれました。でも行きますよ!4年後!』
そう言って4年後に育成選手でドラフト指名されました。
それからまた2年後の今日・・
ヤツは本当の意味でプロ野球選手になった日になりました。
リトルの頃はヤンチャだった達也。
僕に一番怒られた選手でもあります。
達也のお父様が
『本間さんに会っていなかったらチームとは何かをアイツは知らなかったと思います』
そう言ってくれた言葉が指導者時代の私の支えにもなりました。
横浜高校時代・・
2年生も3年生決勝のマウンドには達也がいました。
達也を想う時・・
いつもハマスタにいる姿を思い出します。
育成でドラフト指名された時・・
アイツに聞いたことがあります。
『プロになって・・お前の次の夢は何だ?』
そう聞くと
『ハマスタのマウンドに立つことです』
そう言ってくれた達也。
背番号95。
ハマスタのマウンドに・・
達也が戻ってきます。
写真は『本間さん、俺この写真好きなんですよ!』と言ってくれた1枚。
今日はこの写真を見ながらひとりで祝い酒をします。
~年中夢球~