野球少年のママの沙弥さん。
中学1年生の息子さんの隼大君。
素敵な母と子のお話です。
隼大君は小学2年生ぐらいから
『野球をやりたい』
そう沙弥さんに話していたそうです。
沙弥さんはシングルマザー。
お仕事も大変であり…
お当番もあったりで野球って大変そう…
そう思って…
『野球少年のママ』
になる決心がつかなかったそうです。
隼大君が4年生の時…
2年かかって…
【野球少年のママ】
になる決心をしました。
隼大君は小さい頃から優しい少年でした。
クリスマスのサンタさんの手紙に
『サンタさん…プレゼントはいらないからママを幸せにしてください』
そうお願いする心が暖かい野球少年でした。
隼大君は中学に上がるとクラブチームへ。
日曜日しか休みがなかった沙弥さんは土曜日も休ませてもらうことにしました。
その時も隼大君は
『自分のせいで土曜日まで仕事休みにしてしまってごめんなさい』
そう沙弥さんに話したそうです。
その隼大君が一度だけ怒ったことがあります。
沙弥さんは裁縫が大の苦手です。
少年野球の時はマジックテープだった背番号。
中学は一針一針縫わなければいけないのですが・・
沙弥さんはまだ背番号を縫えないそうです。
そんな時に…
ユニフォームの肩口にワッペンを付けることになりました。
『これなら私にも出来る』
そう思ってアイロンで付けようとしたのですが…
誤ってユニフォームの袖口を焦がしてしまいました。
それを見た隼大君はユニフォームを投げつけました。
自己嫌悪に陥ってしまった沙弥さん…
しばらくすると…
隼大君から…
『疲れてるんだよ。ゆっくり体休めな。』
そうLINEが来ました。
今ではその焦げ跡が付いたユニフォームを見て
『これも思い出だね』
そう笑顔で言ってくれるそうです。
先日の父の日…
隼大君からプレゼントと手紙が沙弥さんに届きました。
【いつもお父さんの代わりに仕事などをがんばってくれてありがとう 隼大】
沙弥さんは・・
『私が本当にダメな母親なんで・・子供に迷惑ばかりかけているんです』
そうおっしゃっていましたが・・
こんな優しいお子さんに育っていることが・・
母として立派に育てられている証なのだと思います。
隼大君は高校は県外の高校に進学希望。
沙弥さんを一人にしていくことを今から心配しているそうです。
そして・・
沙弥さんは自分の手で背番号を付けられるように・・
今、一生懸命裁縫を練習しています。
高校になったら・・
自分の手で縫ってあげることもできなくなるから・・。
野球ママをになるのを嫌がっていた昔・・
あと数年後・・
沙弥さんは【高校球児の母】になります。
~年中夢球~