少年野球~高校野球 野球少年の親と指導者のブログ

少年野球 母のおにぎりの力

私は息子に今まで・・

何百・・いや何千個のおにぎりを握って来たのだろうか。

鮭と昆布のおにぎり 

息子がお世話になっていた少年野球はお弁当ではなく、おにぎり。

低学年の時には2個だったおにぎりが・・

高学年になると4個になった。

具は決まって鮭と昆布。

他の子がおにぎりの具が唐揚げだったりミートボールだったので

『たまには具をミートボールにしようか?』

と聞いても

『鮭と昆布がいい』

そう言っていた息子。

おにぎりは鬼切り  

朝早く起きておにぎりを握ることが辛いこともあった。

そんな時に年中夢球さんのブログに出会った。

おにぎりの語源は【鬼切り】

今日一日悪い事が起こらないようにと願いを込めておにぎりを握ってあげて下さい。

おむすびは・・

今日一日野球を通して色々ないいご縁が結ばれますようにと結んであげて下さい。

野球の事をまるでわからない私は・・

おにぎりを握っている時にいつもこの言葉を思い出して握っていた。

中学でも・・

中学になるとお弁当に変わった。

だけど・・

補食でおにぎりを握ることは変わらなかった。

しかも中学校は毎日。

そして・・

具は相変わらず鮭と昆布のみ。

作っている私の方が飽きるぐらいだったのに・・

息子は鮭と昆布がいいと相変わらずだった。

息子は私の握ったおにぎりを

『おいしい』

と言うこともなかった。

いつの間にか・・

中学校の卒業式の前日。

息子がニヤニヤして私の前に立った。

『どうしたの?』

と聞くと・・

『お母さん・・俺の横に並んでみん』

と息子。

知らない間に・・

息子に背を抜かれていた。

改めて見ると

『本当に大きくなったな』

と嬉しい半面寂しい思いもあった。

そんな戸惑っている私に息子はこう言った。

『ここまで大きくなれたのはお母さんのおにぎりのお陰だな』

そう言って私より大きくなった息子は上から 私の頭をポンポンと叩いた。

涙がこぼれた。

いよいよ4月からは高校球児。

鮭と昆布のおにぎりを握れるのもあと3年間。

毎朝・・

想いを込めてまたおにぎりを握ろう。

~年中夢球~

この記事を書いた人
野球少年を持つ親御さんと指導者の皆様へ元気を送り続ける[年中夢球]です。 神奈川野球雑誌『ОNEDREAM』に連載中。